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【見通し】ロンドン為替見通し=中東情勢を見守る展開か、ユーロドルは1.17ドルが視野に

本日のロンドン為替市場では、中東情勢を意識しつつ、米利下げ観測を背景とするドル売りが続くかを見極めることになるか。

 まず中東情勢について、昨日イスラエル・イラン間での停戦が発表され、執筆時点でも辛うじて停戦は順守されている様子である。これを受け、足元ではそれまでの「有事のドル買い」が巻き戻され、ユーロドルは押し上げられている。

 停戦後、イランのペゼシュキアン大統領が「12日間の戦闘終結」を宣言したほか、イスラエルのネタニヤフ首相は「核による絶滅の脅威を排除したとし、イスラエルは何世代にもわたって記録される歴史的勝利を収めた」と発言している。しかし、イランの核施設破壊は不完全であったと報じられていることや、イランの核物質の行方が不明であることなどから、このまま戦闘状態の終結に向かうかは依然不透明である。引き続き、関係者の発言や行動に注意を払う必要がありそうだ。

 また、欧米間の金融政策の方向性の違いが意識されるかも、気になるところである。欧州は利下げ局面が終わりに近づいているとの見方が広がる一方、米国では足もとで7月利下げ観測が浮上している。シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループがFF金利先物の動向に基づき算出する「フェドウオッチ」では、足元での7月利下げ確率は19%弱と1週前の16%とあまり変わっておらず、織り込み余地はあると見る。この点に着目した動きが広がるようならば、ユーロドルは底堅い展開が見込まれる。

 テクニカル面では、ユーロドルは日足の一目均衡表で強い買いシグナルとされる三役好転が点灯する中。昨日は1.1641ドルまで上昇して2021年10月以来の高値を更新した。目先は上値が意識されやすい展開が予想され、昨日高値を上抜くと、21年10月高値1.1692ドルやすぐ上の心理的節目1.17ドルを視野に入れた動きとなりそうだ。仮に下押しても、転換線1.1544ドルや上昇中の21日移動平均線1.1471ドル付近がサポートになると見る。

 なお、本日は予定されている経済イベントは全般的に少なめ。経済指標は6月仏消費者信頼感指数くらいであるほか、要人発言についても欧州中銀(ECB)高官からは予定されておらず、ロンバルデリ英中銀(BOE)副総裁の講演が予定されている程度となっている。


想定レンジ上限
・ユーロドル:2021年10月高値1.1692ドル。超えると節目の1.1750ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル:日足・一目均衡表の転換線1.1544ドル。割り込むと21日移動平均線1.1456ドル




(川畑)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ