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【見通し】ロンドン為替見通し=中東情勢に注意しながら経済指標や要人発言を確認

本日のロンドン為替市場では、中東情勢を念頭に置きつつ、経済指標や要人発言を確認しながらNY市場を待つ展開となるか。

 まず中東情勢について、早朝にトランプ米大統領が「イスラエルとイランの間で、完全かつ全面的な停戦が合意された」と発言したことで、過度な警戒感が後退している。もっとも、直後にイラン高官から「停戦提案を受け取っておらず、その必要性も感じていない」との発言が伝わるなど、停戦の実効性には疑問が残る。当事者間で停戦合意がなされるまで、関係者の発言や行動を注意深く見守る展開は続くことが予想される。万一、再び緊張が高まる場面では、再び「有事のドル買い」の反応もあり得る。

 また、欧州では、6月独IFO企業景況感指数が発表予定。市場予想は88.0と前月87.5からの小幅上昇が見込まれている。昨日はユーロ圏各国の製造業やサービス業の購買担当者景気指数(PMI)・速報値が発表され、全体としてみれば強弱まちまちの結果だった。ただし、独に限れば製造業は予想通りだったが、サービス業は予想比上振れとなった。17日に発表された6月ZEW景況感調査も予想比で上振れており、これらの結果に続くか注目したい。

 一方、要人発言は複数予定されている。デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁やカジミール・スロバキア中銀総裁、NY時間序盤になるがラガルドECB総裁やレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストの発言機会が予定されている。8日のECB理事会でラガルド総裁が7月理事会での利下げ休止を示唆したこともあり、金利据え置き観測を後押しする発言が相次ぐようだと、欧米の金融政策の方向性の違いからユーロ買い・ドル売りの流れとなる事も考えられる。

 テクニカル面では、ユーロドルは12日に1.1631ドルまで上昇して2021年10月以来の高値を付けた。同水準を上抜くようだと、21年10月高値1.1692ドルや、すぐ上の心理的節目1.17ドルを視野に入れた動きとなろう。

 他方、英国でも要人発言が複数予定されている。ベイリー英中銀(BOE)総裁とグリーン英中銀金融政策委員会(MPC)委員は20日のBOE理事会で金利据え置きに票を投じた。またNY序盤になるが、0.25%利下げに票を投じたラムスデンBOE副総裁の発言機会も予定されている。市場では8月理事会での利下げ観測がくすぶるなか、今後の金利や経済見通しについて言及があれば材料視されるかもしれない。

 そしてNY時間には、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が米下院金融サービス委員会で金融政策や経済情勢に関する半期に一度の証言を行う予定となっている。先週末からFRB高官が相次いで7月利下げについて言及する中、市場の関心は高そうだ。中東情勢に対する懸念が和らぎ、ユーロ圏要人発言や経済指標を消化すると、証言待ちのムードとなるかもしれない。


想定レンジ上限
・ユーロドル:2021年10月高値1.1692ドル
・ポンドドル:13日高値1.3632ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル:21日移動平均線1.1456ドル
・ポンドドル:日足・一目均衡表の基準線1.3484ドル


(川畑)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ