本日のNY為替市場は米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果を見極める展開となる。ただし日本時間2日3時からの話であり、まずは複数の米経済指標を見定めながらの取引となるだろう。
NY序盤には、週末の4月米雇用統計の前哨戦となる同月ADP全米雇用報告が発表予定。その後も同月ISM製造業景気指数や3月米JOLTS求人件数が発表される。重要な金融イベント待ちではあるが、政策金利については据え置きが確実視されている。そういったなかで足元の経済データが予想から離れた結果となれば、先行き政策への思惑に影響を与えることになり、相場の動意にも繋がるかもしれない。
FOMCでの注目ポイントは、利下げ開始時期やタカ派委員が主張している利上げの可能性に関する協議。そして、量的金融引締政策(QT)の終了時期についての話し合い内容など。
ウィリアムズ米NY連銀総裁やボスティック米アトランタ連銀総裁は利上げの可能性に言及していた。パウエルFRB議長は、予想を上回るインフレ統計が相次いだことを受けて利下げ開始の先延ばしを示唆し、ジェファーソンFRB副議長もインフレ長期化なら高金利の維持も長期化する、と述べていた。
なお、ニューヨーク連銀は、4月17日に公表した報告書で、米連邦準備理事会(FRB)のバランスシート縮小(量的金融引締政策QT)が2025年まで続くとの見通しを示していた。
日本時間3時30分からのパウエルFRB議長の会見では、「年内ある時点での利下げ」を表明するのか否かが注目となる。声明やパウエル議長の記者会見がタカ派的だった場合は、ドル円は再び160円方向への動きに拍車がかかることが想定される。そうなると先月29日と同様に、本邦通貨当局によるドル売り・円買いとの攻防戦に警戒することになるだろう。
本邦当局がすぐに円転できる外貨準備高の外貨預金は、3月末で1550億ドル(@155円=約24兆円)だった。月曜日の覆面介入で5兆円規模が使用されたとすれば、単純計算で19兆円程度余力が残されていることになる。なお2022年秋の3回の円買い介入は、合計約9兆1880億円だった。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、159.02円(ピポット・レジスタンス2)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、156.88円(日足一目均衡表・転換線)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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