NYタイムは、3月ADP全米雇用報告や3月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数の強弱を受けた米金利やドル相場の反応を注視することになる。
週末の米雇用統計の前哨戦と位置づけられるADP全米雇用報告の市場予想は+14.8万人程度と、見込みよりやや弱かった前月の14.0万人より民間雇用の伸びが改善するとの見方。ただ、ADPと米雇用統計の非農業部門雇用者数(NFP)は単月で強弱の方向が一致しないことも多い。ADPの結果を受けた短期的な流れに沿ってドルを売り買いしても、雇用統計を迎えるための有利なポジションをかならずしも構築できるわけではない点に注意したい。強いADPを受けた上昇に乗ったとしても、米雇用統計が弱く損切りを迫られることもある。
ISM非製造業指数は、1日発表の同製造業指数が予想を上回ってドル買い材料となったあとだけに強気な期待を高める材料。市場予想は52.7と、前月の52.6からの改善が見込まれている。しかし、聞き取り調査の結果で決まる景況感指数などいわゆるソフトデータは、製造量や小売など経済活動の実数に基づくハードデータより水準を予想するのがより難しい。方向性をある程度予測できても、市場予想とかい離した数値になることも多い。市場予想比での振れでドルが大きめに上下する展開を視野に入れて臨みたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、1990年7月6日高値152.30円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、3月27日安値151.03円。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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