オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
本日12:30 RBA政策金利発表!
・2月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった
・NY原油先物市場は反発。イラクが原油の輸出量を減らす方針を示したほか、この日発表された中国の2月鉱工業生産が予想を上回ったことで需給がひっ迫する可能性が意識された。終値は前日比+1.68ドルの1バレル=82.72ドル(3月18日)。
・2月28日に発表された豪1月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+3.4%で前月から横ばいだった。1月31日に発表された豪10‐12月期CPIは前年比+4.1%となり、前四半期(+5.4%)から鈍化した。
・2月15日発表の豪1月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.50万人増)を大幅に下回る0.05万人の増加だった。失業率は4.1%へ悪化(前回:3.9%)、労働参加率は66.8%で横ばいだった。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
RBAはタカ派的据え置き維持?豪ドル円は日銀会合にも注意!
本日はRBAが金融政策会合(理事会)を開催し、政策金利を発表する。市場は今回の理事会でRBAは政策金利を3会合連続で4.35%に据え置くと予想している。注目は政策金利と同時に公表される声明と13:30からのブロックRBA総裁の記者会見だ。豪州のインフレを見ると前年比+3.4%(1月CPI)とRBAの目標レンジ(2~3%)が目前に迫っている。また失業率は4.1%まで上昇している。ただ、これらはRBAが予測する範囲内に収まっており、RBAが急いで利下げを議論しないといけないほどの材料ではない。仮に声明や総裁の発言から「利下げを視野に入れ始めた」と市場が受け止めた場合は、豪州の金利が低下してしまいインフレが反発しかねない。そのため、RBAがタカ派的なトーンを維持するとの見方が大勢を占める。
他方で、本日は日銀金融政策決定会合も控えている。円相場主導で豪ドル/円が荒い動きとなる可能性もあるため注意しておきたい。
想定される個別シナリオ
■RBAがタカ派的な据え置きを維持
⇒欧米は6月頃から利下げ開始を市場は予測している
⇒豪ドルは対米ドルや対ユーロで買われる
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
日本、中国、米国の株価動向
RBA声明と総裁会見
日銀金融政策決定会合
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円、豪ドル/米ドルともに晴れ。7時に豪ドル/円と豪ドル/米ドルのRSIで買いシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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