本日のロンドン為替市場で欧州通貨は、明日以降の中銀イベントを控えて基本的に先週後半のレンジをなぞることになるか。2月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)は発表されるものの、改定値のため材料になり難いか。なお、週明けの為替市場で反応は鈍いものの、露大統領選の結果を受けた欧州の避難通貨スイスフランの動きには目を向けておきたい。
今週は明日が日・豪、20日(日本時間21日未明)に米国の金融政策が公表される。またその後にも、ブラジルやスイス・ノルウェー、トルコそして英国の中銀が金利を発表予定。重要イベントが目白押しであるが、それらを控えて本日は動きづらそうだ。
ユーロドルは日足一目均衡表・雲の中に入り込み、1.0880ドル台の90日移動平均線を睨みながら方向感を探る展開となっている。目先は、本日まで1.0910ドル台の一目・転換線や1.0930ドル台の雲の上限が抵抗水準として働くか注目。下サイドは、200日移動平均線や一目・基準線と雲の下限が集まる1.0830ドル台が支持帯として意識されるだろう。
2月ユーロ圏HICP改定値は前年比総合が2.6%、コアは3.1%と速報値から横ばいが市場予想。月初に発表された速報値は予想比上振れたものの、欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標値2.0%が視野に入った水準ではある。先週はECB理事会メンバーからも利下げを念頭に置いた発言が目立っており、改定の下方に修正にはユーロも敏感に反応するかもしれない。
ロシアでは17日、プーチン大統領が再選を勝ち取った。2020年に大統領となり、今後2030年まで権力を握り続ける。ウクライナなど西側との溝は広まるばかりであり、欧州の安全保障問題もこれからより深刻化するのではないか。
想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の上限1.0931ドル
・ユーロスイスフラン、昨年11月21日高値0.9685フラン
想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の下限1.0835ドル
・ユーロスイスフラン、200日移動平均線0.9560フラン
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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