オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は反発。中東の地政学への件念が続く中、リビアの製油所の稼働停止が報じられたことが原油の供給懸念に繋がった。終値は前日比+0.87ドルの1バレル=77.91ドル(2月21日)。
・2月15日発表の豪1月雇用統計は、雇用者数が市場予想(1.50万人増)を大幅に下回る0.05万人の増加だった。失業率は4.1%へ悪化(前回:3.9%)、労働参加率は66.8%で横ばいだった。
・2月6日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなった。
・1月31日に発表された豪10‐12月期CPIは前年比+4.1%となり、前四半期(+5.4%)から鈍化。同時に発表された豪12月月次消費者物価指数(CPI)は前年比+3.4%で前月(+4.3%)から鈍化した。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
豪ドルは欧米各国の製造業PMIに注目!ドイツは7カ月連続で○○なるか?
本日はドイツや欧州圏、英国、米国の2月製造業購買担当者景気指数(PMI)が発表される。市場予想では上記の米国以外の国・地域は前月から改善、米国は悪化となっている。欧州圏などは市場予想を上回ることができれば、各国の経済回復が進んでいることを示す一因となり、株価が上昇。リスクセンチメントに敏感な豪ドルは買われやすくなるだろう。特にドイツの製造業PMIは昨年8月以降6カ月連続で改善中だ。市場のドイツ2月製造業PMIの予想は46.1で好不況の境目と言われる50.0を超えるにはまだ距離があるものの、回復傾向が続いているかに注目したい。また、米国の製造業PMIの市場予想は50.5で前月の50.7から悪化となっている。好不況の境目となる50.0を下回った場合は、米国の景気悪化懸念が高まることになるだろう。その場合は、米国の早期利下げ期待が高まる可能性があるため注意しておきたい。
想定される個別シナリオ
■米2月製造業PMIが50.0を下回る
⇒米製造業は急激に景気悪化している
⇒米株価指数が下落
⇒豪ドルはリスクセンチメントに敏感
⇒豪ドルは売られる
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
中国、米国株価動向
独欧英米2月製造業PMI
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は雨、豪ドル/米ドルは曇り。7時に豪ドル/円のRSIで売りシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
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- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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