◆豪ドル、RBAの金融政策に注目
◆NZドル、RBNZは追加利上げの可能性に言及
◆ZAR、対円では下値リスク拡大の可能性に注意
予想レンジ
豪ドル円 96.00-100.00円
南ア・ランド円 7.50-8.00円
12月4日週の展望
豪ドルは神経質な展開が予想される。来週の注目は5日に開催される豪準備銀行(RBA)理事会。市場予想は4.35%での金利据え置きが大勢となっており、同時に公表される声明文の内容がポイントになるだろう。前月分の議事要旨では「インフレを巡るスタッフ予想からみると利上げはあと1-2回となる見通し」との言及があったほか、その後の講演でブロックRBA総裁が広範に渡るインフレについて言及するなど、RBAのインフレ警戒姿勢は高まったままとなっている。11月29日に公表された10月消費者物価指数(CPI)は市場予想を下回る結果となったが、単月のデータでRBAの姿勢が大きく変化する可能性は低く、声明文から来年以降の追加利上げを含めた金融政策方針のヒントを探りたい。
その他では5日に7-9月期経常収支、6日に7-9月期国内総生産(GDP)、7日に10月貿易収支などが発表予定。7-9月期GDPなどの結果を受けて豪ドル相場が動意づく可能性もあり、注意しておきたい。
隣国のニュージーランドでは11月29日に開催された年内最後のNZ準備銀行(RBNZ)金融政策決定会合で、政策金利の据え置きが決定された。ただ、声明文では「インフレ率は引き続き高過ぎる」「金融政策委員会は持続するインフレ圧力をなお警戒している」などと強いインフレ警戒姿勢が示され、来年に追加利上げを行う可能性についても言及された。市場では来年前半にも利下げに転じるとの見方が広がっていただけに大きく方針転換を余儀なくされた格好。当面はNZドル相場の下支え要因として意識されるだろう。なお、来週は8日に7-9月期製造業売上高が発表される予定となっているが、相場への影響は限られそうだ。
南アフリカ・ランド(ZAR)はさえない動きが続きそうだ。来週は5日に7-9月期GDP、7日に10-12月期南ア経済研究所(BER)消費者信頼感指数や7-9月期経常収支などが公表予定。GDPなどの結果に対して相場が反応する可能性はあるものの、基本的には今週と同様にドル相場など外部要因に振らされることになるだろう。特に対円では、ドル円の下落につれて、年初来高値をつけた11月16日から調整色が強まっており、一段の下値リスクについても懸念するべき局面にある。7月から何度か下値を支えてきた7円台半ばの水準をしっかりと下抜けると、さらに下値余地が拡大することになるため注意しておきたい。
11月27日週の回顧
豪ドルは全般にドル売りが進んだ流れに沿って対ドルでは買い先行となったものの、11月29日に公表された10月CPIが予想を下回った影響もあり、その後は伸び悩んだ。また、対円でもドル円の下落につれて上値の重い動きが続いた。
ZARは弱含んだ。対ドル・対円でともに頭の重い動きとなり、対円では週央以降に下げ幅を拡大。先月後半からの上昇分をほぼ吐き出す格好となった。(了)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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