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【市場概況】東京為替見通し=ドル円、中東情勢や米下院議長関連のヘッドラインに要警戒か

13日のニューヨーク外国為替市場でドル円は、中東情勢を巡る地政学リスクが一段と高まる中、リスク・オフの円買いで149.46円まで弱含みに推移した。ユーロドルは中東情勢の緊迫化を背景に欧米株相場が軟調に推移し、リスク・オフのユーロ売り・ドル買いが優勢となり1.0496ドルまで下落した。ユーロ円は157.05円まで下落した。

 本日の東京外国為替市場のドル円は、緊迫の度合いを増しつつある中東情勢や米下院議長選出に関するヘッドラインに警戒しつつ、日米10年債利回りを睨みながらの展開が予想される。

 ドル円が150円台に向けて上昇する局面では、本邦通貨当局によるドル売り・円買い介入への警戒感が高まるが、週末の20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議では、鈴木財務相が、「為替は場合によって適切な対応が求められる」と円安を牽制した。一方で、IMFアジア太平洋局のサンジャヤ・パンス副局長は、「介入の必要性を裏付けるような主要基準である市場の機能不全、金融安定へのリスク、制御不能になったインフレ期待は見当たらない」と述べ、円安抑制のための円買い介入に否定的な見解を示している。

 中東情勢に関しては、イスラエルが地上攻撃を始めた場合にはハマスを支援するイランが参戦を警告していることで、戦火は一気に拡大して第5次中東戦争が勃発するリスクが高まる。すなわち、核保有国のイスラエルとイランが交戦状態に陥ることになる。そして、サウジアラビアがイスラエルとの国交正常化の交渉を中断する、と報じられており、ハマスの目論見通りになりつつある。日本にとって最悪のシナリオは、イランが参戦して第5次中東戦争、ホルムズ海峡の封鎖、石油ショックに拡大するパターンであり、第4次中東戦争、第一次石油ショックのような円建て資産のトリプル安現象(円安・株安・債券安)には警戒しておきたい。第一次石油ショックは、原油価格が1バレル3ドル台から11ドル台まで上昇し、日本の消費者物価指数は24%台に急騰した。

 バイデン米政権がイスラエルへの支援を強化するには、新下院議長の下での議会での採決が必要だが、スカリス院内総務が議長選出馬を断念したことで、保守強硬派のジョーダン下院司法委員長が共和党の候補者になっている。しかし、支持は152票、不支持は55票で、下院過半数の217票には届いていない。本日も、関連ヘッドラインに要注目となる。


(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ