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【見通し】ロンドン為替見通し=欧州中央銀行(ECB)の金融政策に要注目か

本日のロンドン為替市場のユーロドルは、欧州中央銀行(ECB)理事会での金融政策を見極めることになる。

 ECB理事会に関しては、4.25%での据え置き見通しが多数派となっているものの、10会合連続の利上げ(+0.25%=4.50%)への警戒感も残されている。すなわち、ECBの最新予測では2024年のインフレ率が3%を上回ることが想定されており、利上げに踏み切る可能性には警戒しておきたい。

 一方で、ユーロ圏経済のさらなる低迷や高インフレが長期にわたって続く可能性が警戒されており、スタグフレーション(景気停滞下の物価上昇)懸念が、ユーロドルの上値を抑える構図が続いている。

 ユーロドルの長期的な攻防の分岐点である200日移動平均線は、1.0828ドルに位置しており、一目・転換線は1.0748ドル、一目・基準線は1.0876ドルに位置している。

 ラガルドECB総裁は、8月25日のジャクソンホール講演で「インフレ率を目標値へ引き下げるため必要に応じて金利を高水準に設定し、必要な限りその水準に維持する」と述べていた。7月のECB理事会の後の会見では、「9月やそれ以降の理事会は、データやデータの評価次第。利上げの可能性も一時停止の可能性もある」と述べていた。

 8月のユーロ圏の消費者物価指数(CPI)は、前年比+5.3%と7月と同水準で伸び率鈍化傾向が終了しつつある兆しが見られることで、本日の金融政策やラガルドECB総裁の会見に要注目となる。


想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0876ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:159.76円(8/30高値)

想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0635ドル(5/31安値)
・ユーロ円:157.62円(日足一目均衡表・転換線)


(山下)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ