本日のロンドン為替市場のユーロドルは、明日の欧州中央銀行(ECB)理事会を控えて動きづらい展開の中、7月のユーロ圏鉱工業生産を見極める展開が予想される。
明日のECB理事会に関しては、10会合連続の利上げ(+0.25%)が決まるとのタカ派的な見通しと、9月は据え置きで、10月利上げというタカ派的な休止との見通しが拮抗している。
7月ユーロ圏鉱工業生産の予想は、前月比▲0.7%、前年比▲0.3%となっており、6月の前月比+0.5%からは悪化、前年比▲1.2%からは改善が見込まれている。しかしながら、ユーロ圏の年末に向けたリセッション(景気後退)懸念を払拭する見通しではなく、ネガティブサプライズには警戒しておきたい。
ポンドドルは、7月英国内総生産(GDP、予想:前月比▲0.2%)、英鉱工業生産(予想:前月比▲0.6%/前年比+0.5%)、英製造業生産高(予想:前月比▲1.0%)を見極めることになる。
ポンドドルは、イングランド銀行による利上げ継続観測が後退していることで、売り圧力が強まりつつあり、英国の経済指標の悪化などのさらなる売り材料には警戒しておきたい。攻防の分岐点である200日移動平均線は、1.2431ドルに位置している。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.0784ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ユーロ円:159.76円(8/30高値)
・ポンドドル:1.2580ドル(日足一目均衡表・転換線)
・ポンド円:184.24円(日足一目均衡表・転換線)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0635ドル(5/31安値)
・ユーロ円:157.56円(日足一目均衡表・転換線)
・ポンドドル:1.2431ドル(200日移動平均線)
・ポンド円: 182.69円(8/10安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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