5月に入り1日の日経平均は3日ぶり反発。終値は228円高の59513円。米国株高を受けて上昇スタート。開始直後に下げに転じるも、すぐに切り返して上げ幅を3桁に広げた。決算を材料に強く買われた東京エレクトロンが押し上げに大きく貢献しており、プライムでは値下がり銘柄の方が多いという構図。それでも、上げ幅を400円超に広げて59700円台に乗せる場面があった。後場のスタート直後に高値をつけた後は5連休を前に伸び悩み、終盤には上げ幅を縮めたものの、59500円を上回って取引を終了。前引けでは下落していたTOPIXは、後場に入ってプラス圏に浮上した。
東証プライムの売買代金は概算で7兆6800億円。業種別では空運、卸売、陸運などが上昇した一方、精密機器、非鉄金属、証券・商品先物などが下落した。決算と併せて1:4の株式分割や自己株取得・消却などを発表した住友商事が後場に買いを集めてストップ高。半面、東証から特別注意銘柄に指定されたと発表したエア・ウォーターが、一時ストップ安となるなど急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり670/値下がり844。東京エレクトロンが決算を受けて6.9%高。3.9%高となったソフトバンクGとともに、日経平均の押し上げに大きく貢献した。商社はストップ高となった住友商事以外にも決算で買われた銘柄が多く、三菱商事、伊藤忠、双日が大幅上昇。今期の増収増益・増配計画やグループ経営ビジョンの数値目標引き上げなどが好感されたJR東日本が急伸した。直近でユニットバスの受注停止報道などが出てきて今期業績に対する懸念が強かったTOTOは、本決算が安心材料となってストップ高となった。
一方、古河電工、住友電工、フジクラの電線大手3社がそろって2%台の下落。ほか主力どころではキオクシアHD、ディスコ、富士通などが弱かった。商社は決算で濃淡がついており、三井物産や丸紅は大幅下落。1Qが営業減益となった日本電気硝子が2桁の下落率となった。前期見通しの下方修正などが嫌気されたブイテクノロジーがストップ安。今期の見通しが市場の期待に届かなかったエンプラスがストップ安比例配分となった。
日経平均は伸び悩みながらも3桁上昇。寄与度の大きい銘柄が強く、序盤では値下がり銘柄が結構多かった。また、5連休を前にしてドル円の動きは荒くなった。4月28日と30日は連日で600円を超える下落となっており、足元の地合いが良かったわけではない。それらを踏まえると、きょうは非常にしっかりとした動きであったと言える。きょうはTOTOのストップ高がかなりインパクトがあった。中東リスクが意識されて大きく売られることもあった銘柄だが、きょうの上昇で3月に下げた分は取り戻している。こういった銘柄が出てくると、中東リスクに対する過度な警戒が和らいでくる。決算発表はまだ続くだけに、業績を確認して再評価機運が高まる銘柄が多く出てくることを期待したい。
【来週の見通し】
しっかりか。東京市場は月曜から水曜までが休場で立ち合いは2日。イベントとしては、米国で金曜8日に発表される4月雇用統計が注目を集める。休場の間の米国株、為替動向、中東情勢次第ではあるが、木曜7日はそれなりに値幅が出てくる展開も想定される。ただ、国内は引き続き決算発表が多く、連休明けに大きく水準を切り下げたとしても、個別物色は引き続き旺盛となるだろう。指数の水準がそれほど変わらなければ、下振れへの警戒が後退することでリスク選好ムードが強まる展開も期待できる。営業日が少ないだけに指数が上昇するか下落するかは読みづらいが、再開後の下値は堅いと予想する。
【今週を振り返る】
上げ下げあったが週間では下落した。週明け4月27日の日経平均は、決算発表を前にアドバンテストが強く買われたことなどから大幅上昇。終値で初めて6万円を上回った。28日はアドバンテストやソフトバンクGが派手に売られて大幅下落。休場明けの30日は原油高や米長期金利の上昇などを嫌気して、一時59000円を下回った。5月に入って1日は為替の急変動がありながらも決算が好感された東京エレクトロンの大幅高が大きく貢献して上昇。週間では小幅ながら下落した。一方、TOPIXは小幅ながら上昇した。日経平均は週間では約203円の下落となり、週間では6週ぶりに陰線を形成した。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
