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中国のニュースは人民元より他通貨を大きく揺るがす

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総括

中国のニュースは人民元より他通貨を大きく揺るがす

(通貨3位 株価14位)

予想レンジ 人民元/円 16.7-17.2

(ポイント)
*中国の経済指標は一様に減速を示している
*国内の規制、統制強化が目立つが、対外経済開放や米中関係改善の動きもあり
*揺れ動く中国株より日本株が弱い
*金融政策のさらなる緩和は示されていない
*人民元は株ほど売られず安定している
*7月CPIは前年比1%上昇、目標は3%
*景気減速で年内利下げ予想も出てきている
*日本と比べるとコロナ感染者は少ない
*ハイテク産業、民間教育産業、フードデリバリー産業に対する締め付け強化
*一方、育児産業は優遇
*米中の制裁合戦は続く
*米中首脳「遠からず」会談 秋か
*対米関係は悪化しているが貿易量は増加
*21年は8.4%の成長見通し

(中国のニュースは人民元より他通貨を大きく揺るがす )
米中対立、中国景気減速、中国規制ショックと世界経済に大きな影響を与えるニュースが次から次へと出て中国の株のみならず、世界の株価を揺れ動かす。ただ、管理相場制をとっている人民元や米ドルにペッグしている香港ドルは安定している。人民元は先週末ついに年初来で最強通貨となった(今週はカナダ、ポンドに抜かれ3位)。4位のドルを僅かに上回った。人民元には中国のニュースは影響しないが、各通貨には大きな影響を与えた。景気減速やデルタ株感染で資源価格が下落した。IT中心の中国の規制強化は世界の株価を下げリスク回避となり円相場を強くした。人民元が動かないからといって中国の政治経済の動向から目を離すことは出来ない。

(外国資本をさらに呼び込む)
 鄧小平の改革開放で中国経済は急拡大したが、習近平での「小康社会」で成長のスピードを弱めた。今年は「共同富裕」を目指すと言う。それが規制・統制元の共産主義に戻るという不安はある。ただ先週などは、香港取引所が、中国本土株を対象とした指数の先物取引を10月18日から開始すると発表した。新たな先物取引の開始は海外投資家により多くのリスク管理手段を提供し、中国本土の株式に長期的な外国資本をさらに呼び込むのに役立つとした。一方、中国の国家市場監督管理総局は、インターネット部門の不公正競争を禁止するルールの草案をウェブサイトに公表した。個人情報の利用も制限する。大手ハイテク企業の取り締まりをさらに強化する形となった。暫くは中国の規制や対外開放の報道に一喜一憂することとなる。

(減速が続く経済指標)
中国の経済指標は一様に減速している
・7月鉱工業生産は前年同月比6.4%増と、6月の8.3%増から伸びが鈍化
・7月小売売上高は前年比8.5%増。6月の12.1%増から伸びが大幅に鈍化
・7月失業率5.1% 6月は5%
・7月までの固定資産投資10.3% 6月は12.6%(前年比)
・7月輸出28.1% 6月36.7%(前年比)
・7月輸入19.3% 6月32.2% (前年比)
・7月財新製造業PMI50.3 6月51.3
・7月政府版製造業PMI50.4 6月50.9

(良いニュース1、米中金融円卓会議)
ウォール街の重鎮と中国政府の高官が米中の共通した立場を探る「米中金融円卓会議」の年内再開に向けて準備を進めている。ウォール街は中国へのアクセス拡大を望んでいるという。ゴールドマン・サックス・グループに長年勤務し、バリック・ゴールドの会長を務めるジョン・ソーントン氏が現在、北京で中国政府高官と協議しているという。ソーントン氏は米中金融円卓会議の議長の一人。同会議は2018年に米中関係の緊張がエスカレートした際に構想が持ち上がった。これまでの会議にはブラックロック、バンガード、JPモルガン、フィデリティなどが参加している。

(良いニュース2、中国本土の株式に長期的な外国資本をさらに呼び込む)
香港取引所は中国本土株を対象とした指数の先物取引を10月18日から開始すると発表した。香港規制当局による承認発表を受けた。
取引されるのは上海市場と深セン市場の主要50銘柄に連動するMSCI50コネクト指数に基づく先物。新たな先物取引の開始は海外投資家により多くのリスク管理手段を提供し、中国本土の株式に長期的な外国資本をさらに呼び込むのに役立つと述べた。

(良いニュース3、会計監査巡る米との対立打開へ)
中国最上位の行政機関である国務院は、情報セキュリティーを保護するとしながらも、会計に関する国境を越えた協力を拡大する指針を公表。これに先立ち、中国の証券当局は企業監査での米国との協力に向け、環境改善の作業に年内に着手すると声明で発表した。

テクニカル分析(人民元/円)

ボリバン2σ下限から反発、4連続陽線

日足、ボリバン2σ下限から反発、中位を超える。8月24日-25日の上昇ラインがサポート。8月13日-8月25日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。雲中。
 週足、ボリバン2σ上限に達してからはじり安。ボリバン中位を割り込む。ただ今週は8月9日週-16日週の下降ラインを上抜く。7月26日週-8月16日週の上昇ラインがサポート。6月28日週-8月9日週の下降ラインが上値抵抗。
 月足、20年8月の対円15.11から始まった連続月足陽線は10か月で終り、11か月とならず。その後は小反落。4月-7月の上昇ラインがサポート。5月-7月の下降ラインが上値抵抗。
 年足、11年-20年の上昇ラインがサポート。18年-19年の下降ライン上抜く。 16年-18年の下降ラインも上抜く。

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チーファンラマ

揺れ動く中国株より日本株が弱い

 現在、年初来で、上海総合指数は1.94%高、日経平均は1.02%高だ。米中対立や中国国内の規制・統制強化で揺れ動く中国株より日本株が弱い。「日本加油!」だ

情報提供元:FX湘南投資グループ
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