総括
春節明け後は人民元、中国株が上昇、景気対策とワクチン報道
予想レンジ 人民元/円 15.3-16.3
(ポイント)
*政府は新型ウィルス感染は2月がピーク、4月に収束とした
*春節明け後は、株価、人民元ともに上昇
*1月消費者物価は新型ウィルス感染と豚コレラで上昇
*政府は景気対策、株価対策を打ち出している
*経済打撃は6兆円超か
*新型肺炎で習国家主席とWHOが会談
*2020年はGDP倍増目標の達成年
*香港は格下げ
*19年対米貿易は輸出入ともに減少
*米国は中国の為替操作国の認定解除
*中国GDPが100兆元へ近づく
*中国は米国以外への経済外交を積極的に進めている
*中国は通貨バスケット制に基づき元を変動させる
*全人代のCPI上昇目標は3%
(引き続き、春節明けは人民元、株ともに上昇)
コロナウィルス肺炎感染者拡大も上海株(総合指数)や人民元は上昇中、矢継ぎ早の信金供給と株の売り制限策が効果を出した
*上海総合指数
*ドル人民元
(新型ウイルス流行、4月に終息も ピークは2月か)
感染症研究の第一人者で中国政府の専門家チームを率いる鐘南山氏が、中国国内における新型コロナウイルスの流行が2月にピークを迎え、4月ごろに終息する可能性があると予想した。中国国内の一部地域では既に状況が改善しており、新たな感染件数が減少している。同氏は2003年に流行した重症急性呼吸器症候群(SARS)対策で大きな役割を果たし、国際的に高い評価を得ていた。
中国は疾病対策を改善し、国際的な感染症の早期警報システムの立ち上げで役割を果たす必要があるとし、「よりしっかりとした連携や協力があれば、人から人への感染をより早期に確認できる」と述べた。
(GDP倍増目標は依然として達成可能)
政府系シンクタンク中国社会科学院は、新型コロナウイルス感染拡大の経済への影響は一時的にとどまる見通しで、2020年までの10年間で国民総生産(GDP)と所得を倍増させるという政府の目標は達成可能だとの見方を示した。
「感染拡大による一時的な影響で成長率や他の経済発展の指標が若干鈍るとみられるが、適度に繁栄した社会の構築という目標の達成に遅れは生じない」とした。
20年までの10年間でGDPと所得を倍増させるという政府の目標は、今年に約5.7%の成長率を確保すれば達成可能だという。
(消費者物価上昇、新型ウイルスと豚コレラで)
1月消費者物価指数は、前年同月比べて5.4%の上昇と、上昇率は8年3か月ぶりの高い水準となった。豚肉など食品全般の価格が上昇していて、ブタの伝染病ASF、アフリカ豚熱の流行に加え、新型のコロナウイルスの感染拡大も影響したとみられる。
テクニカル分析(人民元/円)
窓埋め後、ボリバン中位へ
日足。ボリバン下限から中位へ上昇。2月11日-12日の上昇ラインがサポート。1月27日に開けた窓を埋める。2月6日-7日の下降ラインを上抜く。2月6日-12日の下降ラインが上値抵抗。5日線上向き。ボリバン上限は16.05あたり。
週足。20年2月3日週-10日週の上昇ラインがサポート。1月20日週-2月3日週の下降ラインを上抜く。雲の上へ。
月足、4か月連続上昇後、20年1月も上昇スタートも新型肺炎で下落、長い上ヒゲを残す。2月は上昇スタート。19年12月-20年2月の上昇ラインがサポート。19年4月-20年1月の下降ラインが上値抵抗。
年足、18年-19年の下降ラインが上値抵抗。11年-19年の上昇ラインがサポート。
チーファンラマ
今年のGDP伸び率を0.7%ポイント押し下げ5.0%に、新型肺炎
S&Pは 新型肺炎は、中国の今年のGDP伸び率を0.7%ポイント押し下げ5.0%にするとした。また19年第3四半期に持ち直し始め失われた生産はすべて2021年末までに回復すると予想。世界的には新型肺炎が2020年の世界のGDP伸び率を0.3%ポイント押し下げるとした。
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