と~っても忙しい人に、まんがでお届けするFX。
今回のお題はこれだ!
アスクマくん
ひたすらASKで勝負する筋金入りのロンガー(買うひと)
トランプ相場でさんざんいい思いをして黄金色になってしまった
ゴウ・豪ドルゴウ(通称:コアラドル)
コアラの国、オーストラリアの通貨・豪ドルの精
オーストラリアの人なので発音もオージー英語風?
いまさら聞けない?米中貿易戦争
米中貿易戦争のかなり大ざっぱな流れ
開戦からの関税三連アタック!
どちらも譲らない!経済にも深刻な影響・・・
関税引き上げに中国も追随!ドロドロの長期戦へ
貿易戦争に勝利者などいない!
いまさら聞けない?米中貿易戦争
- 今回のテーマはおなじみの米中貿易戦争!
ゲストはこちらなんだな - グッダイ、マイト
- 誰!?
- ゴウ・豪ドルゴウいいマス
どちらさんも、気軽にコアラドルと呼んでくだサーイ - ミスター米ドルが来るはずだったんだけど・・・
- チッチッ
マイト、豪州は中国にたくさん輸出してマース
経済的にも豪中は結びつきが強いから、中国関連の材料はむしろ豪ドルへの影響が大きいのデース - そうなの?
まあいいや、とりあえずこれが米中貿易戦争の大ざっぱな流れなんだな
米中貿易戦争のかなり大ざっぱな流れ
- ソレミタコトカ
豪ドルは中国ネタに振り回されっぱなしデース! - (誰に日本語教わったんだろ?)
これまでに米国の対中関税と中国の報復関税は2回の停戦をはさんで第1弾から第4弾まで発動しているんだな
ちなみに図の「米中関税」というのは「米国の対中関税&中国の報復関税」の略ね - 戦争というよりトランプ発言・関税・停戦の繰り返しデスネー
- そうともいう
ほんとは水面下でいろいろあったんだろうけど・・・
では、もうちょっと詳しくみていくんだな
開戦からの関税三連アタック!
- 発端は2018年3月、トランプさんが中国からの鉄鋼輸入に25%、アルミ輸入に10%の関税を課す方針を発表したことに始まるんだな
- 最初は鉄がメインだったのデスね
なぜこんなこと始めましたか? - もともとトランプさんは米国の貿易赤字をすっごく気にしていて、中国からあまりにも多くのモノがばんばん入ってくるのを目の敵にしていたみたい
さらに関税をかけることで「モノを作る人たちの仕事も中国から奪い返せるんじゃね?」と考えていたらしいんだな - マイト、それ全然うまくいっていない気がしマス
- 製造拠点の移転なんて、そう簡単にはいかないんだな
あとは予想外に中国の抵抗が強かったのも誤算だったんだな - 中国はどうやって抵抗したデスか?
- 目には目を、関税には関税をってわけで、米国が関税を発表するとすかさず報復関税を宣言してガチンコ対決の姿勢を示したんだな
発動日も同じという手の込みよう・・・ - 対立している期間は長いですが、関税発動そのものは3ヶ月間の短期集中砲火だったデスね
- そう、トランプさん渾身の関税三連続アタック!
品目もどんどん増えて第3弾は5745品目、2000億ドル規模まで膨らんだんだな
- 家電製品のほかにシートベルトや自転車用のヘルメットまで・・・エグいデース
- さすがの中国もここまでとは思わなかったかもね
でも、勝負はまだ始まったばかりなんだな
どちらも譲らない!経済にも深刻な影響・・・
- 2018年11月、中国副首相の訪米が予定されたり、トランプさんの前向きツイートがあったりしていよいよ交渉が本格化してきた
12月1日の首脳会談では貿易戦争の一時停戦も決まったんだな - まずはひと安心
豪ドルもグイグイ上昇デース - ところが!
その直後に中国の通信大手ファーウェイの副会長が逮捕されてしまったんだな - タイホ?なにゆえデスか
- 建前は「米国の対イラン制裁に違反した疑い」ということだけど、中国への圧力というのはミエミエだよね
それを裏付けるように、後に米国の企業はファーウェイへ半導体やソフトを提供することができなくなったんだな - 中国だってソフトたくさんあるヨ
なにかまずいデスか? - まずいもなにも、たとえばファーウェイのスマホには正規のAndroidをはじめとするグーグル関連のソフトが一切入れられなくなるんだな!
- クラァイキー!(まじか!)
- 経済全体への悪影響もじんわり出てきたんだな
関税合戦で米中の貿易が細くなると景気もどんどん悪くなる
中国でも米国の製品が売れなくなってきて・・・ - (ゴクリ)
- 年明けの2019年1月3日、アップルが20年ぶりに売上予想を引き下げて株価が急落したんだな!
- まさか、あのフラッシュ・クラッシュ!?
- そう、アップルショックがあらゆる市場に波及して大混乱!
為替相場も乱高下したんだな
なかでも豪ドルは特にひどかった!
G.comチャートの「比較チャート」(2019年1月3日)
中国ネガティブネタ+株下落は豪ドル/円の下げが最もきつくなるパターン
白:ドル/円、緑:ユーロ/円、ピンク:ポンド/円、オレンジ:豪ドル/円
- アアッ豪ドルが!
- とまあ騒動はあったものの、米中協議そのものは順調に続けられた
ファーウェイへの攻撃が効いたのかは不明だけど、2019年2月にはトランプさんが関税引き上げ延期を宣言、4月には「最終合意に近づいている」といったニュースも出てきて市場もホッと胸をなでおろしたんだな
いや~よかったヨカッタ - (フラグというやつデース)
関税引き上げに中国も追随!ドロドロの長期戦へ
- ・・・なーんて簡単に終わるほど甘くはないんだな!
- ヤッパリ
- 2019年5月、トランプさんが突如「中国の交渉は遅い!」とツイートして関税引き上げを宣言
米中閣僚級通商協議も物別れに終わって、中国は米国を追うように関税を引き上げたんだな - まさかの燃料投入でヒートアップデース!
- ただ、6月後半のG20で米中協議の再開が合意されたことで貿易戦争はまた一時停戦
トランプさんは対中関税第4弾を見送り、ファーウェイへの禁輸措置も緩和する方針を打ち出したんだな - あれ?また停戦・・・
- と、見せかけて!
1カ月後の8月、見送ったばかりの関税第4弾を9月1日と12月15日の2段階で発動するとトランプさんが発表したんだな! - ・・・
- 中国は貿易戦争の悪影響から自国の経済を守るために人民元安を容認!
これに対して米国は中国を「為替操作国」に認定して通貨戦争の様相も呈してきたんだな - ちょっと、マイト
- 両国は電話協議したものの進展はなく、中国は米国への報復関税を米国と同様に9月1日と12月15日の2段階で発動すると宣言!
対してトランプさんは米企業に「中国の代替先を探せ」と命じて、さらなる関税引き上げも示唆したんだな!
そして9月1日には延期されることなく関税が発動して、もはや貿易戦争はドロッドロのドロ試合に突入した!
米中関係はいまや「俺のパンチで沈まなかったやつは初めてだぜ」「お前もな」状態なんだな!!
ハアハア・・・ - マイトってば
- なにさ?
- コレ、いつまで続きますか?
- さあ?おいらに言われても
- なんかこう、明るい材料とかないんデスか?
- いちおう10月はちょっと好転して、USTRが「第1段階の一部事項で仕上げに近付いている」という声明を出しているんだな
- オウ、朗報デース!
- まあ、トランプ発言一発でひっくり返るけどね
- (ウンザリ)
貿易戦争に勝利者などいない!
- マイト、やたら関税が出てきたケド、いったい米中がどのくらい発動したのかワカリマセン
- そう思って表を持ってきたんだな
外為白書10号「見通しがつかない米中貿易戦争の行方」より
- アレー
互角の戦いだと思っていたケド、だんぜん米国が多いデース - そう、中国は輸出量はものすごいんだけど、米国からの輸入は農産品や燃料くらいでそんなに多くない
だから米国みたいに関税をかけたくてもかけられない・・・ - じゃあ米国の圧勝ではないデスか?
- そうとも言い切れない
中国には「時間」という味方がいるんだな
トランプ政権は期限が決まっているけど、中国にはそれがない - 待てばカイロの日和ありデース
- 意味が違うようなそうでもないような・・・
というわけで中国はトランプ政権の期限切れを狙ってのらりくらりと対応してきたわけね
それも通用しなくなってきたけど - よくわからなくなってきました
マイト、結局どっちが勝ちそうデスか? - 貿易戦争に勝利者などいない!
いま米中の貿易量はどんどん細くなって、経済に深刻な影響が出てきているんだな
このまま両者とも強硬姿勢を続ければ世界経済にもダメージが出て我々もタダでは済まないかも・・・
けっして他人事じゃないんだな - (ヒヤリ)
- というわけで今回は外為どっとコム総研レポートの集大成、「外為白書」最新号より、これまでの米中貿易戦争の流れをお届けしたのだ~
ベレーちゃん
為替大好きなノマド宇宙人
人の名前を覚えるのが苦手
- なんかきた
- グッダイ、キノコガール
- ヘロウ、サボテンコアラ
「外為白書」最新号に登場おめでとう~
外為白書2018-19(第10号)内「マンガで解説!ベレーちゃんのイヤリービュー」より
- チアーズ、マイト!(ありがと~!)
- へー、次回でいいからおいらも載せてほしいんだな
-
コンプライアンス上 の都合で笑い袋は紙面に掲載できないのだ~ - なんだそりゃーーー
あと人の名前を勝手に変えるな! - 「外為白書2018-19(第10号)」はただいま絶賛発売中なのだ!※
なんとKindle Unlimitedでも読めちゃう!
主要通貨ペアの1年間の経緯のほか、米中貿易戦争などの特集記事も盛りだくさんなのだ~
※Amazon.co.jpで販売中。書店での取り扱いはございません。
- 豪ドルの翻弄されっぷり、振らされっぷりをゼヒ見てほしいデース!
- 自慢にならないぞ!
米中貿易戦争のおさらい
◎米中貿易戦争の根底には米国と中国の覇権争いという根深い問題がある
◎関税という武器をかざして少しでも貿易交渉を有利に進める戦いである!
◎米国が自国の製造業を守るために中国製品に関税をかけたのが発端
◎当初の関税の対象は構造材など一般消費者に影響のないものを予定していたが、その後エスカレートして一般消費財にまで拡大していった
◎中国が根強い反発と報復を繰り出したことでドロ沼の戦いに
◎水面下で閣僚などが交渉を進める一方、関税の応酬と停戦を繰り返す日々が続いた
◎重い関税のために貿易そのものが縮小してしまい、両国の経済に深刻な影響も
◎貿易戦争に勝利者などいない・・・