27日の日経平均は大幅続伸。終値は821円高の60537円。先週末の米国でハイテク株に強い動きが見られたことを好感して、3桁上昇スタート。序盤に6万円を上回った後、いったん急失速して下げに転じた。しかし、マイナス圏で推移する時間は短く、すぐに切り返して再び上げ幅を拡大。10時台に入るとイランが米国に対してホルムズ海峡開放に向けた新たな提案を出したといったニュースが伝わり、上方向への勢いを強めた。後場に入ると上げ幅を4桁に広げて13時台半ばには60900円台に到達。1100円超上昇したところで買いが一巡して14時以降は上げ幅を縮めたものの、800円を超える上昇で取引を終えた。史上最高値を更新し、初めて終値で6万円を上回っている。大型ハイテク優位の地合いで新興銘柄は蚊帳の外に置かれており、グロース250指数は下落した。
東証プライムの売買代金は概算で8兆3500億円。業種別では電気機器、非鉄金属、機械などが上昇した一方、海運、医薬品、鉱業などが下落した。引け後に決算発表を控えたアドバンテストが後場に強含んで7%高。半面、今期は営業黒字転換を見込むものの、見通しが市場の期待には届かなかったさくらインターネットが後場に入って急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり684/値下がり838と、指数は値幅を伴った上昇となったが値下がり銘柄は多かった。アドバンテスト以外にも、ディスコや東京エレクトロンなど半導体株の多くが大幅上昇。本決算と併せて株主還元強化期待を高めるニュースを出してきたキーエンスとファナックがストップ高まで買われており、安川電機など他のロボット・FA関連にも資金が向かった。証券会社の新規カバレッジが入ったリガクHDが急騰。パナソニックや富士通など、電機株の動きが良かった。
一方、デンソーが買収提案を撤回するとの観測が報じられたロームが急落。決算を材料に中外製薬、KOA、野村総研などが派手に下げた。テーマ株が弱く、テラドローン、ブルーイノベーションなどドローン関連や、QPSHD、Synspectiveなど宇宙関連が軟調。不正な送金指示に起因する資金流出事案が発生したと発表したはてなが、場中は値が付かずストップ安比例配分となった。
日経平均は大幅高となって節目の6万円を上回った。プライムでは値下がり銘柄の方が多く、ハイテク以外に資金が向かいづらい状況は変わっていない。ただ、キーエンスやファナックがストップ高となっており、仮にこの先、半導体株やソフトバンクGなどに上昇一服感が出てきた場合でも資金の受け皿になりそうな銘柄が出てきている。じわじわとでも物色の裾野が広がってくれば、日本株は息の長い上昇が期待できる。
あすは日銀金融政策決定会合の結果が公表される。各種報道から今回は政策変更なしが濃厚で、発表そのものに対するサプライズはないと思われる。水曜29日が休場だけに、引け後の黒田総裁会見を前にリスク回避の売りは出るかもしれない。しかし、本日あっさり6万円の節目を超えてきたことを踏まえると、下げれば下値は拾われる可能性が高い。なお、結果発表後にドル円が大きく円安に振れた場合には、介入に対する警戒が浮上してくる。為替動向には一定の注意を払っておきたい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
