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【見通し】【市場の目】まとめ NZ早期利上げの可能性低下 / ブラジル中銀、慎重な金融緩和に舵

第一生命経済研究所 経済調査部 主席エコノミスト・西濵 徹氏


NZ景気回復の足場は乏しく、早期利上げの可能性は一層低下
オセアニア通貨は「オージー(豪ドル)」>「キウィ(NZドル)」の様相を強める展開が続くか

 ニュージーランドでは、2022年に30年ぶりの高インフレを記録したものの、その後はインフレが鈍化し2024年後半にはRBNZの目標圏内(2〜3%)に収束した。しかし2025年にインフレは再び加速しており、10-12月期には前年比+3.1%と目標上限を上回る伸びとなっている。これを受けて、RBNZは2025年2月の会合で政策金利を据え置くとともに、将来的な利上げに含みを持たせるなど、利下げ局面の終了を示唆した。
 金融引き締めや中国の景気減速を背景に2024年半ばにはテクニカル・リセッションに陥ったが、その後の景気は回復の兆しがみられた。2025年10-12月期の実質GDP成長率は前期比年率+1.0%と2四半期連続のプラス成長を維持した。しかし、個人消費・設備投資・不動産投資はいずれも弱く、成長は公的需要と在庫積み増しに支えられた部分が大きい。したがって、景気の実態は数字以上に厳しい状況にある。
 中東情勢を巡る不透明感を背景にした原油価格の上昇は、ニュージーランドにとっては、貿易収支の悪化とインフレ再加速のリスクとなる。RBNZの利上げ観測後退と「有事のドル買い」が重なり、NZドルは対米ドルで軟調推移が続く見通し。一方、隣国オーストラリアではRBAがタカ派姿勢を強めており、足元の豪ドル/NZドル相場は13年ぶりの高水準となった。この傾向は今後も続く可能性が高まっている。



ブラジル中銀が2024年5月以来の利下げ、慎重な金融緩和に舵
インフレ見通しの上方修正も利下げ実施、レアル相場と株式相場は中東情勢次第の展開が続くか

 ブラジル中銀は、3月17~18日に開催した定例会合でSelicレートを25bp引き下げ14.75%とした。中銀は2021年以降、コロナ禍後のインフレ対応として累計1175bpの大幅利上げを実施した。その後はインフレ鈍化と景気悪化を受けて2023年から利下げに転じたものの、インフレ再加速とレアル安を受けて2024年9月から再利上げに動いた。よって、2025年6月からSelicレートは15.00%と高水準で推移してきた。
 2025年後半からインフレが鈍化するとともに、目標域内に収束したことで、中銀は1月会合で将来的な利下げへの地ならしを進めた。足元のインフレ率も低下して利下げに向けた環境が整う一方、中東情勢の緊迫化による原油高がインフレ懸念を招くとともに、ドル高はレアル相場を圧迫し、不透明感が強まった。事前の市場では50bpの利下げ予想が大勢だったものの、25bpにとどめるなど中銀は慎重姿勢をみせた。
 声明では、中東リスクを踏まえた慎重姿勢を強調しつつ、長期にわたる金融引き締めが景気減速を促したとして、政策転換に向けた条件が整ったと説明した。2026年のインフレ見通しを上方修正したにもかかわらず利下げを決定したことは、中銀のハト派傾斜を示唆しており、市場は追加利下げを織り込むであろう。
 原油高はエネルギー純輸出国のブラジルにとってマクロ的にプラスに寄与すると期待される。また、ブラジルは再生可能エネルギー比率が高く、原油や天然ガスの価格上昇に伴うエネルギーコストへの影響も限定的で、輸入インフレの波及も小幅にとどまると見込まれる。金融市場が落ち着きを取り戻せば、レアル相場・株式市場ともに好転しやすいが、当面は中東情勢次第の不安定な展開が続くと予想される。

※「市場の目・まとめ」は単発で配信された市場の目(記名入り)をまとめたものです。中期・長期見通しにも役立つ為替・経済に関する見解も多数入っておりますので、今後の取引にお役立てください。なお、各コメントの内容は取材時までの市場の動き・情報をもとに述べられた見解です。

(関口)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ