中東情勢をめぐる不安は払しょくされず、今週も金融相場全体が米・イラン戦争関連のヘッドラインで一喜一憂する相場展開が続くだろう。今週はユーロ圏と英国だけではなく、日米を含めた多くの中銀が金融政策イベントを予定しており、原油価格の上昇による物価高への懸念が高まる中、金融政策も注目される。今回は日・米・欧・英ともに政策金利の据え置きが織り込まれているが、物価の安定が中銀の主な政策課題であるだけに「無風通過」とは言い切れないかもしれない。
欧州中央銀行(ECB)理事会は19日に予定されている。市場の関心は単純な据え置きかどうかだけではなく、原油高を受けたインフレ再燃リスクにECBがどこまで警戒感を示すかに移っている。政策金利自体に大きな変更がなくても、ラガルドECB総裁がインフレや賃金動向への警戒を強めるトーンを示せば、ユーロが買い戻される余地はある。ただ、足元の相場ではECBよりも中東情勢と原油の動きの方が影響力は大きく、結局は原油相場とリスク選好の変化に左右されやすい地合いが続くだろう。
本日の欧州タイムでは主な経済指標の発表も予定されておらず、ユーロは引き続き原油相場を睨んだ動きが見込まれる。米・イスラエルはイラン攻撃を継続し、イランは徹底抗戦を表明した。また、イランはいかなる手段を用いてもホルムズ海峡を封鎖する意向を示している。ライト米エネルギー長官は軍事作戦について「数週間以内に終わる」との見通しを示し、「その後は原油の供給は回復し、価格も下がるだろう」と述べた。
中東関連のヘッドラインで原油価格は荒っぽい動きが続いているが、戦争の短期終結への楽観的な見方は強まらず、エネルギー危機への根強い警戒感がユーロの重しとなる。「有事のドル買い」継続でユーロドルは下方向への警戒感が続いているが、ユーロ円はやはりドル円の動きが注目される。ドル円は節目の160円の大台に迫っており、介入も絡んだ神経質な動きが警戒される。
・想定レンジ上限
ユーロドルは5日移動平均線1.1507ドル近辺。
ユーロ円は日足一目・転換線183.11円近辺。
・想定レンジ下限
ユーロドルは昨年5月30日安値1.1313ドル。
ユーロ円は2月17日安値180.82円。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
