13日の日経平均は大幅続落。終値は633円安の53819円。米国株安を嫌気して、寄り付きから800円を超える下落。開始直後には下げ幅を4桁に広げた。1100円超下げて53200円台に入ったところで売りは一巡し、安値は早い時間につけた。しかし、値を戻して節目の54000円を上回ってくると、改めての売りに押された。600円を超える下落で前場を終えると後場は動意が乏しくなり、53600円~53900円レベルでのもみ合いが長く続いた。
東証プライムの売買代金は概算で7兆6300億円。業種別では鉱業、非鉄金属、卸売などが上昇した一方、輸送用機器、空運、ゴム製品などが下落した。光ファイバおよび光ケーブルの生産能力増強を目的とした設備投資を行うと発表したフジクラが、後場に買われて大幅上昇。半面、上期が減益着地となったINTLOOPが後場に入って急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり473/値下がり1054。半導体株は大きく売られる銘柄が多かった中、レーザーテックが3%を超える上昇。原油高を受けて、INPEX、石油資源開発、出光興産などに資金が向かった。丸紅や三菱商事など商社の一角が堅調。上方修正を発表したタイミーが急騰し、上期決算が好感されたサムコがストップ高となった。
一方、電気自動車事業の戦略見直しに伴い、今期は大幅な最終赤字に転落する見込みとなったホンダが大幅安。業界の環境の厳しさが意識され、日産自動車やスズキなど同業にも売りが波及した。ソフトバンクGは傘下のPayPayがナスダックに上場して公開価格を大幅に上回る初値をつけたことが話題になったものの、地合いの悪い中で材料出尽くし感が強まり4%を超える下落。アドバンテストや東京エレクトロンなど半導体株の一角が弱かった。3Dマトリックスは通期の見通しを引き上げたが、3Q累計の純利益が修正された通期の純利益見通しを大きく上回っていただけに失望の反応となり、ストップ安まで売り込まれた。
今週の日経平均は週初から派手に下げたが、月曜9日の安値51407円が週間の安値となり、売りが売りを呼ぶような動きにはならなかった。きょうは米国動向からはかなり下げそうな雰囲気があったが、安値でも53000円は割り込まず、後場の動きは落ち着いていた。全体の水準が切り下がってきたことで、冷静に個別銘柄の押し目が拾われているように見える。
来週はFOMCと日銀金融政策決定会合が開催される。特に立ち回りが注目されるのが日銀だ。今回は動かないだろうが、何もしないと足元の円安が進んでしまう可能性がある。今は原油高や物価高がクローズアップされているだけに、一段の円安は日本株にはポジティブに作用しないだろう。円安が進み過ぎると、介入に対する警戒も高まってくる。原油価格のボラティリティが大きくなっている時にドル円のボラティリティまで大きくなってしまうと、日本株は不安定さが増してくる。日銀は難しいかじ取りになるが、上手にコミュニケーションを取って市場の不安を取り除いてくれることを期待したい。
【来週の見通し】
波乱含みか。金曜20日が休場で立ち合いは4日。FOMCが17~18日、日銀金融政策決定会合が18~19日の日程で開催される。ECB理事会も開催されるほか、19日には日米首脳会談が予定されており、来週の現物市場では消化できないものも含めて注目のイベントは多い。ただ、足元では中東の地政学リスクが高まっており、引き続き中東関連のニュースに神経質となるだろう。原油価格の上昇にブレーキがかかった場合や、中央銀行からマーケットに配慮したメッセージが出てきた場合には、株価も好反応を示すと思われる。一方、先行き不透明感は非常に強いだけに、週末の三連休を前にしてはリスク回避の売りも出やすい。各種材料に一喜一憂しつつ、不安定な動きが続くと予想する。
【今週を振り返る】
軟調となった。イランにおいてハメネイ師の次男で強硬派と目されるモジタバ師が最高指導者に選出されたと伝わったことから、週明け9日の日経平均は2892円安と派手な下落。この日は中東リスクが強く意識され、下げ幅が4000円を超える場面もあった。急落の反動で10日、11日は大きく上昇し、いったん9日の下げ分の大半を取り戻した。しかし、原油価格の上昇やモジタバ師の声明などが警戒ムードを高め、12日と13日は連日で大幅な下落。週間では4桁の下落となった。日経平均は週間では約1801円の下落となり、週足では2週連続で陰線を形成した。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
