本日のニューヨーク為替市場でドル円は、160円の大台を目前に神経質な推移となりそうだ。中東情勢の緊迫化を背景とした「有事のドル買い」が基調を支える一方、急速な円安進行に対する本邦通貨当局のドル売り・円買い介入への警戒感が上値を抑える構図が続く見通し。
NY時間の焦点は、21時30分発表の1月米PCEデフレーター。FRBが最も重視するインフレ指標であり、予想を上回れば米金利が上昇してドル買いが強まり、ドル円は年初来高値を上抜けて160円台を試す展開が視野に入る。一方、インフレ鈍化が示されれば米金利低下とともに下押しする可能性がある。
もっとも、中東情勢の緊迫化に伴う原油高は円売り材料。エネルギー輸入国である日本の交易条件悪化を通じて円売り圧力が続きやすく、ドル円の下値は限定的となりやすい。
ただし、160円という心理的節目を目前に、政府・日銀による為替介入への警戒感は強い。政府関係者や日銀からは円安の物価への影響に言及する発言が相次いでおり、急速な円安局面では当局のけん制が強まる可能性がある。
このためNY市場のドル円は160円を試す余地を残しつつも、節目付近では上値が抑えられやすい展開が想定される。米インフレ指標の結果に加え、中東情勢や原油価格、米株式市場の動向をにらんだ展開となりそうだ。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、3月9-10日の下落幅倍返し160.52円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、12日安値158.57円。
(関口)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
