イラン戦争の長期化懸念の高まりで、週明けの原油価格は一段と急騰し、為替相場は「有事のドル買い」が継続。ドル円は158円後半まで上昇した。「G7が緊急石油備蓄の共同放出を議論へ」との一部報道で原油価格が上げ幅を縮小しドル買いも一服しているが、2月28日に米・イスラエルがイラン攻撃を開始してから「有事のドル買い」一色の相場が続いている。関連のヘッドラインに一喜一憂するも、足もとで短期決着への楽観ムードは広がりにくく、ドル円の底堅い動きが続きそうだ。
当然ながら引き続き円買い介入警戒感がドル円の上値を圧迫する要因であり、上値余地は限られると見込まれる。158円台は1月23日に日米のレートチェックを行った水準であり警戒感はあるものの、市場は依然として「日本のドル円防衛ラインは1ドル=160円」という見方が強く、「有事のドル買い」が加速すると、ドル円は159円台まで上値を伸ばす可能性はありそうだ。日米が協調し、ドル売り・円買い介入を行うとの警戒感が強いだけに、すんなりと160円台に向けて上昇基調を強めるのは難しい。
本日のNY市場では主な指標発表も予定されていない。もっとも足元では注目の指標発表があっても、反応を一時的にとどめ、中東情勢に睨んだ動きが続きそうだ。先週末に発表された2月米雇用統計はさえない結果になったが、同結果を受けたドル売りは一時的・限定的にとどまった。「イラン情勢の長期化」懸念が緩和されない限り、ドルの底堅い動きが続きそうだ。昨年、トランプ米大統領の関税政策をめぐる市場の混乱で米国の信認低下・ドル売りの動きが見られたが、今回改めてドルが基軸通貨としてその安全性と信用力が依然として高いことが示された。
・想定レンジ上限
ドル円、1月23日高値159.23円や1月14日につけた年初来高値159.45円が上値めど。
・想定レンジ下限
ドル円、本日これまでの安値157.91円や日足一目・転換線157.05円近辺が下値めど。
(金)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
