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【市場概況】東京為替見通し=ドル上値は重いか、選挙後までの円安阻止と米国の内憂外患を懸念

昨日の海外市場でドル円は、日米金融当局による協調介入を巡る警戒感が広がる中、20時過ぎに一時153.31円と昨年11月7日以来の安値を付けた。ただ、売り一巡後は154.00円を挟んだレンジ取引に終始した。ユーロドルは、ロンドン16時(日本時間1時)のフィキシングに向けたドル売りのフローが観測されて、一時1.1907ドルと昨年9月17日以来の高値を付けた。

 本日の東京時間のドル円も上値が重く推移するか。為替介入への警戒からの円の買い戻しだけでなく、ドル売り要因も豊富なことで上値を抑えることが予想される。ただ、円安阻止の動きは選挙前の特殊要因ということもあり、各政党ともに財政政策を軽視していることで、衆議院選挙後には再び円安が進むとの声も根強い。

 先週23日の日米金融当局によるレートチェックの噂以来、積極的にドル円の上値を攻めるような地合いにはなりにくい。本邦通貨当局だけのレートチェックであれば、市場の反応は限られる。しかし、米連邦準備理事会(FRB)を巻き込んでいるのであれば、円買いは継続される可能性がある。また、日本の衆議院選挙が終わるまでは、政権与党が円安でのインフレ対策に対してほぼ無策だったこともあり、選挙直前に円安が進むことは何としても避けようとすることで当面は円安には動きにくい。

 さらに、トランプ政権が内憂外患で悩んでいることも、引き続きドルの重しになりそうだ。内憂という面では、ミネソタ州の移民税関捜査局(ICE)による一般人の殺害に対するデモが各方面へと広がり、ICEの暴走が米予算へ影響を与えることになる。

 ICEは国土安全保障省(DHS)に属する機関だが、そのDHSや国防総省の大部分の予算が今月31日に失効し、つなぎ予算が通らない場合は再び政府閉鎖に追い込まれる。予算は下院では通過しているが、上院では歳出法案の可決には60票必要ということもあり、共和党だけでは可決ができない。民主党からするとICEの横暴を許した場合は、党の支持率の急低下を招くことにもなり、DHSの予算削減を目指すことになるだろう。予算案が滞り、再び政府機関が閉鎖された場合は他省庁にも影響が及ぶ可能性があり、労働統計局(BLS)による経済統計の発表が遅れる恐れもある。

 外患という面では、トランプ政権について、これまで同盟国は表面上では協調を維持していたが、一方的に押し付けるトランプ大統領に嫌気し、米国離れが徐々に進んでいることだ。カナダのカーニー首相は週末に「カナダ・米国・メキシコ貿易協定に基づく義務をカナダは尊重しており、他の2カ国に通知せずに自由貿易協定を追求することはない」と述べたものの、ダボス会議前に訪中し中国との戦略的パートナーシップを築くことで合意している。

 欧州も先週末にトランプ大統領が米FOXのインタビューで「NATOはアフガニスタンに派兵したと言うが、前線から少し離れた後方にいた」と一方的に主張したことに対し、各国がこれまで以上に憤りを示している。欧州各国からもアフガニスタンで多くの犠牲者を出したことで、グリーンランドの領有に続き一線を超えたという見解もあるほどだ。バローゾ元欧州委員会委員長は「米国と欧州の関係はNATO発足以来で最悪の時期を迎えており、ワシントンの破壊的な外交アプローチにより同盟国は大西洋横断関係の見直しを迫られている」と述べた。これまでのように、脅せば米国の有利に動くということはなく、裸の王様となっているトランプ大統領への信認低下はドルの重しとなるだろう。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ