本日のNY時間では、経済指標は12月の消費者物価指数(CPI)に注目が集まるが、ドル円は高市政権の早期解散が確実視されてきていることで、円売り地合いは変わらないだろう。
米国のCPIだが、11月は前年比2.7%上昇と予想の3.1%上昇を下回り、エネルギーと食品を除くコア指数も前年比2.6%上昇と予想の3.0%上昇より大幅に弱い内容だった。ただ、「10月のデータ欠落を受け、統計担当者が行った調整の妥当性について疑義を呈する可能性」とWSJのFEDウォッチャー、ニック・ティミラオス記者は指摘しているように信頼性が不透明だ。本日も指標結果次第で、市場は発表直後には敏感に反応するだろうが、今回発表される12月分も、信頼性が低いと捉えられれば相場が急反転するリスクもあるだろう。
そもそも、発表を司る米労働省統計局(BLS)の前局長は、昨年8月雇用統計の修正幅が大きかったことでトランプ大統領により解任されている。トランプ大統領が指名した後任者も就任前に辞退するなど、局長職は空席で現在は代理が務めるなど労働省自体が混乱している。
経済指標以外では、本日の東京時間で、先週末の読売新聞の記事を追認するように、衆院の早期解散の新たな報道で、更に円安が進みやすい地合いだ。円だけではなく、高市政権の財政拡大路線の懸念から、本邦の債券は売られ新発10年債利回りは1999年2月以来の水準まで上昇している。
市場では円安阻止のために為替介入の可能性も指摘されているが、商品先物取引委員会(CFTC)が発表した最新(1月6日付)の円の先物ポジションは、いまだに円はロングになっているように、投機的な動きで円売りポジションが傾いているわけではない。
片山財務相は「一方的な円安を憂慮しているとベッセント米財務長官に伝えた」と本日発言しているが、日銀が利上げを行ったのにも関わらず円安になっているのは、高市政権が行った「責任のない財政拡大」政策が円安を進めてしまっていることは明白で、現政権が自ずと進めた円安でしかない。
兼ねてからドル高を懸念しているトランプ大統領が、為替相場による通商不均衡是正を求めた場合には、急激に円の買い戻し(ドル売り)が進むだろうが、そのようなことがない限りは投機的な動きでもない円安に歯止めをかけるのは大義がなく、困難かもしれない。
・想定レンジ上限
ドル円の上値めどは、2024年7月12日高値159.45円。その上は節目の160.00円。
・想定レンジ下限
ドル円の下値めどは、ここまでの本日安値157.90円。その下は上昇過程にある日足一目均衡表・転換線157.55円。
(松井)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
