本日のロンドン為替市場のユーロドルは、ウクライナ和平合意を目指しているトランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領との会談を見極めていく展開が予想される。
トランプ米大統領とゼレンスキー・ウクライナ大統領は、欧州首脳やプーチン露大統領との電話会談を交えながら、ウクライナ戦争の停戦を目指して会談を行っているが、今後数週間かけて協議を行い、最終的にはプーチン露大統領を含めた「三者会談」での和平合意を目論んでいる。
今後は、ウクライナ和平合意に向けた協議の進展を見極めていくことになる。
また、19日に台北で開催された「2026年 世界情勢フォーラム」に於いて、台湾の林中斌・元国防部副部長(民進党の陳水扁政権時代)が「トランプと習近平は両岸平和統一に関して合意する」と指摘したと報道されている。
発言内容の信憑性は不明だが、トランプ米大統領がウクライナ和平合意だけでなく、台湾平和統一の仲介役を担っている模様で、これまで同様に実現性には疑問があるものの、関連ヘッドラインには警戒しておきたい。
ユーロ円が1999年のユーロ導入後の高値を更新する中、片山財務相は「過度な為替変動には断固たる措置をとる。介入はフリーハンド」と円買い介入の断行を示唆する牽制発言をしている。そして、年末年始で取引が薄くなる中でも「常に万全の態勢が整っている。介入の手法に定型のパターンはない」とも述べている。
本邦通貨当局は、ユーロ危機の際に、ユーロ円が88円台まで下落した局面で、欧州中央銀行(ECB)や米連邦準備理事会(FRB)と協調して、ユーロ買い・円売り介入を行っており、外為特会にはユーロの持ち高が残っている。
可能性は低いものの、本邦通貨当局によるユーロ売り・円買い介入の可能性にも警戒しておきたい。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1808ドル(12/24高値)
・ユーロ円:184.92円(12/22高値=年初来&史上最高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1655ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ユーロ円:183.25円(日足一目均衡表・転換線)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
