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【見通し】NY為替見通し=来週の注目指標までは神経質な動きか、雇用指標と株安に注目

本日のアジア時間午前には、米連邦公開市場委員(FOMC)後のドル売りが更に進んだが、午後に入ると一転下げ幅を取り戻す展開となった。欧州入り後は一進一退の動きになっている。

 昨日のFOMCでは政策金利を予想通り引き下げただけでなく、ドットプロットでの来年の利下げ予想回数も9月と変わらなかった。米連邦準備理事会(FRB)内でも、米国の政府機関の閉鎖の影響で経済指標の結果が判明されていないことで、タカ派もハト派も見通しを変えなかったのは至極当然だったとも言える。来週米労働省統計局(BLS)から公表される雇用統計と消費者物価指数(CPI)などを確かめない限りは、市場も明確な方向性が無い取引を繰り返すことが予想される。
 
 その中で本日の市場を動かす可能性があるのは、経済指標では前週分の米新規失業保険申請件数や失業保険継続受給者数になる。パウエルFRB議長は昨日「労働市場は徐々に冷え込んでいる」「雇用の下振れリスクは最近高まっている」と述べたように、雇用情勢への不安感は依然として高い。来週には11月の雇用統計が発表されるが、その前哨戦として本日発表される雇用指標にも注目したい。

 なお、本日はナスダック先物を中心に米株指数先物が下落している。決算を発表したオラクルが売上高や営業利益、将来のクラウド契約がいずれも期待外れに終わったことで、同社株の下落が株安を導いている。昨日は堅調に引けた米株式相場だが、オラクル株の影響で上値が重くなれば。ドル円の重しになるだろう。

・想定レンジ上限
 ドル円の上値めどは、FOMC後の戻り高値156.68円。

・想定レンジ下限
 ドル円の下値めどは、日足一目均衡表・基準線155.36円。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ