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【見通し】ロンドン為替見通し=ECB総裁の対談を確認、ユーロは対CADの動きも注目

本日のロンドン為替市場では、ラガルド欧州中央銀行(ECB)総裁の講演を確認した後は、やはりNY午後に予定されている米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果公表待ちとなってしまいそうだ。ただ、北米勢参入後となる欧州午後にはカナダでも金融イベントがあり、欧州通貨は対カナダドル(CAD)で動意づく場面はあるだろう。

 ラガルドECB総裁は日本時間20時前から、英FT紙が開く「The Global Boardroom」で、マーティン・ウルフFTチーフ・エコノミクス・コメンテーターと対談予定。イベントサイトによれば、国際通貨としてのユーロとドルの将来や、デジタルユーロにはどのようなチャンスがあるかなどが話し合われるもよう。

 ラガルド総裁のこれまでのスタンスを考えれば、市場を混乱に陥れるような発言はしないだろう。基軸通貨としてのドルの価値は認めながらも、ユーロの地位が向上していることを訴えるのではないか。ただ、対円ではユーロ導入以来の最高値を更新し続けており、ユーロ円に対する見解がもしかしたら述べられるかもしれない。

 今回のFOMCがタカ派的な利下げに傾くとの思惑は依然として根強く、米長期金利は高止まりしている。もっとも、重要イベント前の調整は相場に付き物であり、このところの上げ幅を縮小してもおかしくはないだろう。

 カナダ銀行(BOC、中央銀行)会合では、政策金利が据え置き予想。こちらはサプライズなしだが、注目は声明やBOC総裁の見解だ。先週末のカナダ雇用統計がかなり強かったことを受けてカナダ長期金利が急騰し、カナダドル買いが対主要通貨で進んだ。ユーロカナダドルの下落は一服しているものの、BOC会合後に再び動意が高まる可能性はある。

 ほか、来週の英中銀金融政策委員会(MPC)で利下げ観測が高まっているポンドの動きも気にかけておきたい。昨日は、前回据え置きを支持したマンMPC委員が、インフレ率の低下に言及。依然としてMPC内での意見に相違はあるようだが、今回の会合で0.25%利下げを織り込む動きが進んでいる。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・雲の上限1.1694ドル
・ユーロカナダドル、5日高値1.6014CAD
・ポンドドル、4日高値1.3385ドル


想定レンジ下限
・ユーロドル、日足一目均衡表・基準線1.1576ドル
・ユーロカナダドル、9月2日安値1.6014CAD
・ポンドドル、3日安値1.3205ドル

(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ