本日のNY為替市場のドル円は、来週9-10日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に向けて11月ADP全米雇用報告や11月米サプライマネジメント協会(ISM)非製造業指数などを見極めていくことになる。
来週のFOMCでは、先日のウィリアムズ米NY連銀総裁の利下げ示唆発言などを受けて、FF金利誘導目標が3.50-75%へ引き下げられる確率は90%前後となっているが、1月FOMCでは据え置かれることが見込まれている。
11月ADP全米雇用報告は前月比+1.0万人と予想されており、10月の同比+4.2万人からの増加幅の減少が見込まれている。予想を下回った場合、さらにマイナスに落ち込んでいた場合は、来週の利下げがほぼ確実となり、来年1月のFOMCでも利下げ観測が高まる可能性に警戒しておきたい。
11月米ISM非製造業指数は52.1と予想されており、10月の52.4からの悪化が見込まれている。発表が先送りされている11月の雇用統計や消費者物価指数(CPI)の参照値として、雇用指数(10月は48.2)、価格指数(10月は70.0)にも注目しておきたい。
先日発表された11月米ISM製造業景気指数は48.2で、10月の48.7から悪化、雇用指数は44.0で10月の46.0から悪化、価格指数は58.5で10月の58.0からは上昇していた。
トランプ米大統領は、11月30日に「次期FRB議長を決定した」と述べ、昨日は次期FRB議長の候補を「来年早々に発表する」と述べた。そして、国家経済会議(NEC)委員長のケビン・ハセット氏を有力候補として示唆し、「尊敬される人物」と称賛したことで、ハセット第17代FRB議長の可能性が高まっている。
辞任の噂が流れているパウエルFRB議長の去就などにも注目しておきたい。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、156.58円(11/28高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、154.67円(12/1安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
