本日のニューヨーク為替市場でドル円は、リスクセンチメントの強弱に振らされながらも底堅さは継続か。経済指標は、11月全米ホームビルダー協会(NAHB)住宅市場指数と相場インパクトは強くない。金融当局者の講演では、バー米連邦準備理事会(FRB)理事やバーキン米リッチモンド連銀総裁が予定されている。
明日の引け後に発表される米エヌビディアの四半期決算や9月分ではあるが木曜に公表予定の米雇用統計を控え、投資家が一旦リスクを減らす動きが広まっている。株式市場の下落だけではなく、ビットコインなど暗号資産が急落し、また安全資産とされる金(ゴールド)も売り圧力が強い。
為替は避難通貨とされるスイスフランに資金が向かっているものの、リスク回避時に買われやすかった円は依然として弱いままだ。やはり、高市政権が進めようとしている「財政拡張的な政策」が円を買いづらくさせているのだろう。
昨日は、高市首相らと総合経済対策について協議した片山財務相は、対策規模は(一部で報道されている)17兆円より大きくなると述べた。大規模な支援策は日本経済にとって朗報だが、完全に後回しにされている財源問題が債券市場では強い懸念材料とされている。今後も財政改革の遅れが嫌気され、超長期債に対する売り圧力の高まりは避けられないだろう。
なお、本日注目された高市首相と植田日銀総裁の会談は、つつがなく終わったもよう。日銀総裁は、「首相から政策で要望がなかった」と述べている。為替についても議論したことが明らかにされたものの、具体的な内容は示されなかった。いずれにせよ、高市首相の利上げに後ろ向き姿勢に変わりなく、日銀も積極的なインフレ抑制策をとれないとなれば、為替は円高には傾きづらいだろう。
想定レンジ上限
・ドル円、2月3日高値155.89円
想定レンジ下限
・ドル円、17日安値154.42円
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
