24日の日経平均は3日ぶり大幅反発。終値は658円高の49299円。
日経平均は大幅高。史上最高値更新には至らなかったが、終値(49299円)では49000円を大きく上回り、5日線(49150円、24日時点)も上回った。TOPIXの方は史上最高値を更新しており、大型グロース株頼みではなく日本株全体で水準を切り上げる動きが続いている。来週からは決算発表が多くなるが、流れは非常に良い。来週は28日にアドバンテスト、29日にディスコ、31日に東京エレクトロンやレーザーテックが決算を発表予定。これらは今週も大きく動く日が多かったが、半導体株に対する印象が良くなるかどうかは全体市場にも大きな影響を与える可能性が高い。先陣を切る格好となるアドバンテストの決算反応が大きく注目される。
【来週の見通し】
堅調か。決算発表シーズンに突入し、アドバンテストなど注目企業の発表が予定されている。米国でもマイクロソフトやアップルなどが決算発表を予定している。FOMC(28~29日)、日銀金融政策決定会合(29~30日)、ECB理事会(30日)と中央銀行イベントが相次ぐ上に、28日には日米首脳会談、30日には米中首脳会談が開催予定と材料満載の週となる。FOMCでは0.25%の利下げ、日銀会合は金融政策の現状維持を予想する見方が多い。「アベノミクス」継承路線の高市首相とトランプ大統領は相性が良さそうで、米国と中国は首脳会談が実施されること自体が関係改善期待を高める。指数の振れ幅は大きくなりそうだが、決算を材料に個別の活況が見込まれる中、リスクを取りやすい地合いが続く公算が大きい。ある程度のボラティリティを許容しながら、週間では水準を切り上げると予想する。
【今週を振り返る】
大幅高となった。米地銀の信用リスクや米中貿易摩擦に対する過度な警戒が後退したことを受けて、週明け20日の日経平均は4桁の上昇。21日は首相指名選挙を前に49945円まで上昇し、節目の5万円に接近した。高市新首相の誕生で目先の材料出尽くし感が強まりこの日に上げ幅を縮めて終えると、22日、23日はソフトバンクGなどグロース株が弱く連日の下落。23日は600円を超える下落となり、49000円を割り込んだ。一方、24日は米ハイテク株の上昇などを追い風に、大型グロース株買いが活発となって600円を超える上昇。荒い動きが続いたが、週間では4桁の上昇となった。日経平均は週間では約1717円の上昇。週足では8週連続で陽線を形成した。
【来週の予定】
国内では、9月企業向けサービス価格指数(10/27)、日米首脳会談(10/28)、日銀金融政策決定会合(~10/30)、10月消費動向調査(10/29)、植田日銀総裁会見、日銀「経済・物価情勢の展望」(展望レポート)(10/30)、9月失業率、9月有効求人倍率、10月都区部消費者物価指数(CPI)、9月鉱工業生産指数、9月商業動態統計、2年国債入札(10/31)などがある。
海外の経済指標の発表やイベントでは、独10月Ifo景況感指数、米9月耐久財受注、米2年国債入札、米5年国債入札(10/27)、FOMC(~10/29)、米8月S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数、米10月消費者信頼感指数(コンファレンス・ボード)、米7年国債入札(10/28)、パウエルFRB議長会見(10/29)、ECB定例理事会(ラガルド総裁会見)、米7-9月期GDP速報値(10/30)、中国10月製造業購買担当者景気指数(PMI)、米9月個人所得、米9月個人消費支出(PCE)、米9月個人消費支出(PCEデフレーター)、アジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議(~11/1 韓国・慶州)(10/31)などがある。
なお、米国は政府機関の一部閉鎖が続いているうちは、政府発表の経済指標などが見送りとなる可能性がある。欧州は10/26にサマータイムが終了する。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
