22日の日経平均は3日ぶり反落。終値は8円安の49307円。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1267/値下がり303。円安進行や決算を受けた米GM株の大幅高などを手がかりに、トヨタ、ホンダ、SUBARUなど自動車株が軒並み大幅高。証券会社のリポートを材料に大成建設や鹿島などゼネコン株が賑わった。決算発表後の動きが良いイオンが買いを集めて6%高。英国アクティビストによる株式取得観測が報じられた太平洋セメントが急伸した。
一方、弱さが目立ったソフトバンクGが、売り一巡後は下げ幅を縮めたものの4.9%安。金先物価格の急落を受けて商品安が意識され、住友鉱山、JX金属、東邦チタニウムなど非鉄の一角が売りに押された。新首相となった高市氏の発言から早期の衆院解散はないとの見方が強まり、直近で解散期待から物色されていたイタミアートが急落した。
日経平均は荒い値動きとなったものの、小幅な下落で終了。ソフトバンクGは大きく下げたがプライムでは値上がり銘柄が多く、指数は場中に利益確定売りをこなして持ち直した。ソフトバンクGの上昇が止まれば循環で他の銘柄に資金が向かいやすくなる、そういったことを期待した動きのようにも見える。値上がり銘柄が多く、TOPIXが史上最高値を更新したことは、日本株の上昇継続に対する期待を高める。
トランプ米大統領は27日~29日の日程で来日するもよう。貿易や防衛の面でハードな要求を突き付けられる懸念はあるが、「アベノミクス」を継承するスタンスとみられている首相の誕生は好感される可能性が高い。日米の関係がより強固になるとのメッセージが届けられるようなら、来週の株式市場の支援材料になると見込まれる。きょうは下値での買い意欲の強さが確認できた。週後半にかけて、改めて日経平均が5万円を試す動きが見られるかが注目される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
