18日の日経平均は大幅続伸。終値は336円高の43714円。先週末の米国株は3指数がまちまちで強弱感が交錯する中、70円程度上昇して始まった。序盤で上げ幅を300円超に広げた後にいったん失速したが、マイナス圏入りを回避して切り返すと、改めて上を試しにいった。
400円超上昇して43800円台に入ったところで買いは一巡。後場のスタート直後に高値をつけた後は緩やかに上げ幅を縮めた。ただ、大きく萎むことはなく、300円を超える上昇で取引を終了。大型株には利益確定売りに押されるものも散見されたが、全体では値上がり銘柄が多かった。新興銘柄の動きが良く、グロース250指数が1.5%高と相対的に強い動きを見せた。
東証プライムの売買代金は概算で5兆円。業種別ではサービス、輸送用機器、情報・通信などが上昇した一方、銀行、海運、電気・ガスなどが下落した。上方修正を発表したテンシャルが、場中は値がつかずストップ高比例配分。半面、今期の最終減益見通しを提示したタウンニュース社が急落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1130/値下がり443。サンリオが商いを伴って6%を超える上昇。IHIのほか、東京計器や石川製作所など防衛関連が買いを集めた。三越伊勢丹、Jフロント、H2Oリテイルなど百貨店株が人気化。インドのモディ首相が税金引き下げに言及したと伝わったことから、インド市場に強みを持つスズキが10.2%高と値を飛ばした。
一方、レーザーテック、東京エレクトロン、ディスコなど半導体株の多くが大幅安。メガバンクの三菱UFJ、三井住友、みずほFGがそろって2%台の下落となった。東電HDや北海道電力など電力株が軒並み安。決算が失望を誘った環境管理センターが急落した。
日経平均は大幅高。心理的節目の43500円は難なく超えて、高いところでは43800円台まで上値を伸ばした。特定の銘柄が上昇をけん引したというよりは、日本株全体の底上げが進んだ1日。グロース250指数は800p台に到達しており、大型株が休憩を入れるようなら新興銘柄が主役を張りそうな雰囲気も出てきている。こういった動きが出てくると、米国株の下落や円高などにも耐性を示しやすくなる。現状では不意打ちの悪材料が出てこない限り、上値追いの流れが続く公算が大きい。あすは日経平均が44000円の節目を超えることができるかが注目される。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
