24日の日経平均は続伸。終値は655円高の41826円。
プライム市場の値上がり率上位では、業績上方修正が好感されたKOAがストップ高。前日に決算発表で急落したOBCが一転して急反発となり、今期の増益見通しが好感された信越ポリマーが出来高増加を伴って急伸した。上期の連結純利益の着地が市場予想を上回ったブロンコビリーも大幅高。非公開化進ちょく報道でテクノプロHLDGが急騰した。
一方、値下がり率上位では、日本航空電子工業が1Qの連結経常利益が大幅減益となったことが嫌気されたほか、GMOインターネットやフジメディアHDが軟調。前場の取引時間中に減益決算を発表したMARUWAが大幅安となった。
あすの東京市場は反落か。週末で利益確定売りに上値が抑えられる公算が大きい。米国株高による支援材料も想定されるが、高値警戒感も強く円高への懸念も重荷となりそうだ。
寄り付き前に7月東京都区部消費者物価指数(CPI)の発表がある。6月は前年同月比3.1%上昇し、前月の3.6%から伸びが鈍化した。7月の予想は2.9-3.0%と引き続き鈍化が見込まれているが、インフレを示す結果となった場合は利上げの前倒し観測から為替市場で円高への揺り戻しが進展する可能性が高く、株式市場には重荷となる。
きょうの日経平均は前日に1000円を超える上げ幅となった直後でもあり、上値に慎重な場面もあった。昨年7月高値時に形成したチャート上のマド埋め(42102円)が短期的な上値の目安となりやすく、きょうは完全に埋めき切れずに後場は伸び悩んだ。前日賑わった自動車株は早くもモメンタムが減速しており、業種別最上位に浮上した銀行株がどれだけモメンタムを維持できるかが指数の強弱感の焦点となりそうだ。
いずれにしても、TOPIXが史上最高値を更新するなど好地合い中、決算発表が本格化する。決算内容の受け止め方は個別まちまちだろうが、株主還元策への期待は根強い。参議院選挙後に短期間で大きく上昇した2016年の上昇率を単純に当てはめた場合、月内には44000円台に乗せるシナリオも想定できる。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
