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【見通し】株式明日の戦略-後場は一段と下げ幅を縮小、中東の地政学リスクに耐性を示す

23日の日経平均は3日続落。終値は49円安の38354円。米国がイランの核施設を攻撃したことが嫌気されて、3桁下落スタート。序盤は下を試す流れとなり、下げ幅を300円超に広げた。ただ、節目の38000円に接近したところでは踏みとどまり、9時台半ば以降は切り返した。前場は戻りが緩慢であったが、後場はドル円が147円台に乗せるなど円安に弾みがつく中、下げ幅を2桁に縮小。前日終値に接近する場面もあり、下落ではあったが高値圏で取引を終えた。グロース250指数は後場に入ってプラス圏に浮上した。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆8300億円。業種別では鉱業、精密機器、食料品などが上昇した一方、電気・ガス、非鉄金属、鉄鋼などが下落した。日本経済新聞で、不動産事業の売却に関して、早ければ11月にも最終的な買い手が固まる見通しとなったと報じられたサッポロホールディングスが大幅上昇。半面、1Qが営業減益となったあさひが、後場マイナス転換から下げ幅を広げた。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり653/値下がり915。半導体株に濃淡がついており、キオクシアやソシオネクストが大幅上昇。中東の地政学リスクの高まりを受けて原油高が意識され、INPEXが買いを集めた。日経平均の構成銘柄に採用が決まったロームが5%を超える上昇。取締役および執行役員の異動を発表したホギメディカルが急騰した。

 一方、レーザーテックやSCREENなど半導体株の一角が大きめの下落。フジクラや古河電工など電線株が弱かった。ドル円は大きく円安に振れたが、トヨタやホンダなど自動車株は多くが下落。ソニーG、NEC、富士通など電機株が売りに押された。証券会社が投資判断を引き下げた日本酸素が大幅安。メタプラネットやリミックスポイントなど暗号資産関連が厳しい下げとなった。

 グロース市場に新規上場したウェルネス・コミュニケーションズは、公開価格を大幅に上回る初値をつけ、終値も初値を上回った。

 日経平均は3日続落したが、一時300円超下げたところからは大きく値を戻した。きょう1日で中東の地政学リスクを織り込み切ったと判断するのは早計だが、日本はこのリスクに対してある程度耐性があることは印象づけられた。安値38026円は9時34分と早い時間につけており、38000円や25日線(37920円、23日時点、以下同じ)を割り込まなかったことは安心材料。直近3営業日の下げも、短期的な過熱感を和らげる程度のものにとどまっている。先行き不透明感が一段と強まる中でも底堅い動きが見られただけに、あすは38500円や5日線(38533円)を上回ることができるかに注目したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ