
前週末にかけて公表された中国の経済指標がおおむね堅調だったことも、買い安心感につながりそうだ。9日発表された2025年4月の米ドル建て貿易統計は、輸出が前年同月比8.1%増となり、市場予想(1.9%増)を大きく上回った。輸入は0.2%減で、市場予想の5.9%減から上振れした。10日発表された同月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.1%下落となり、市場予想と一致。生産者物価指数(PPI)は前年同月比2.7%下落で、下落幅が前月から0.2ポイント拡大したものの、市場予想(2.8%下落)より小幅だった。
9日のNY株式相場はダウ平均が3日ぶりに反落した半面、ハイテク株主体のナスダック総合が小幅ながら3日続伸した。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は大型ネット株のアリババ集団(09988)とテンセント(00700)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)、中国政府系不動産デベロッパーの華潤置地(01109)が上回って終えた。
(小針)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ