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【見通し】株式明日の戦略-乱高下するも3桁の上昇、就任式通過で市場の関心は日銀に

21日の日経平均は続伸。終値は125円高の39027円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり940/値下がり615。ディスコやレーザーテックなど半導体株の一角が大幅上昇。任天堂、DeNA、コロプラなどゲーム株や、ANYCOLOR、カバーなどVチューバー関連にしっかりとした動きが見られた。3Q速報値で足元の業績好調が確認できた極東証券が急伸した。

 一方、防衛大手の川崎重工、三菱重工、IHIがそろって大きめの下落。メタプラネット、セレス、リミックスポイントなど暗号資産関連の多くが値幅を伴った下げとなった。トランプ大統領が化石燃料の開発拡大に意欲を示していることから原油の需給は緩むとの見方が強まり、INPEX、石油資源開発、ENEOSなどが売りに押された。

 日経平均は続伸。前場は振れ幅が大きくなったが、後場に入ると値動きが落ち着いた。トランプ新大統領に不安がないわけではないが、ある程度過激な発言が出てくることへの心構えもできていたことから、下げたところでは押し目買いが入った。終値(39027円)ではきっちり節目の39000円を上回っている。マウントを取ってディールを好むトランプ流の政治手法は経験済みではあるだけに、きょうのようにニュースでいったん下に反応しても、リスクオフには至らないといった場面がこの先は増えてくるかもしれない。

 1月の日銀会合では利上げが濃厚とみられている。本日の日経平均がプラスで終えたことで、その確度は一段と高まった。きょうの国内金融株は弱い部類に入る銘柄が多く、利上げを意識した動きは限られた。織り込みが完全に進んだのかどうか、あすの日本株の動きは注目される。金融株だけが強く他が嫌われるようだと、ここから結果発表までは買い手不在に陥りやすい。一方、金融株以外に買われる銘柄が多いようなら、1月会合は波乱なく通過できるとの期待が高まる。特に、国内金利の上昇が逆風となる不動産株やREIT指数の動向を注視しておきたい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ