21日の日経平均は大幅続落。終値は326円安の38026円。まちまちの米国株を受けて前日終値近辺で寄り付いたものの、すぐに下げ幅を3桁に拡大。米国で決算を発表したエヌビディアが時間外で下落したことを嫌気して、半導体株の多くが売り込まれた。節目の38000円を割り込んだところで売りは一巡。ただ、下に値幅が出たことで戻りは限られ、9時半以降は安値圏でのもみ合いが続いた。後場に入ると38000円近辺で動意自体が乏しくなったが、終値ではかろうじて38000円を上回った。大型株が弱い一方で新興銘柄は強く、グロース250指数は高く始まり、終日プラス圏で推移した。
東証プライムの売買代金は概算で3兆7200億円。業種別ではプラスは非鉄金属、銀行、繊維の3業種のみ。鉱業、精密機器、小売などの下げが大きかった。証券会社が投資判断を引き上げた太平洋セメントが大幅上昇。半面、直近で買収観測を材料に急騰したKADOKAWAが利益確定売りに押されて大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり731/値下がり851。電線株の古河電工と住友電工が大幅上昇。半導体株は売られるものが多かったが、ディスコは小幅ながらプラスで終えた。手掛かり難の中、前日急騰した東京ガスがきょうも買われて4.9%高。ビットコインに注力する姿勢を示しているメタプラネットのほか、ネクスグループやCAICAなど、暗号資産に関連する銘柄の多くが値を飛ばした。
一方、三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社が大幅安。ファーストリテイリング、西松屋チェーン、しまむら、ユナイテッドアローズなど、小売株に大きく売られるものが散見された。九州電力や東北電力など電力株が全般軟調。中期経営計画を材料にフォスター電機が急落した。なお、全体のセンチメントを悪化させたアドバンテスト、東京エレクトロン、レーザーテックなど半導体株は、下落はしたものの、安値を早い時間につけて下げ渋る銘柄が多かった。
日経平均は大幅安。序盤で下げを主導した半導体株は多くが売り一巡後に持ち直したが、指数は終日さえない動きが続いた。また、その中で序盤では大幅高となっていたフジクラがマイナス転換するなど、値持ちの良かった銘柄に売りが出た。エヌビディアは決算自体は良好で、時間外でも小幅に下落した程度。これを受けて300円を超える下げになるというのはかなり弱い。エヌビディア云々というよりも、日本株に対する期待値が大きく低下しているように思える。グロース250指数が上昇しているのだからリスクオフではなく、大型株が買いづらくなっている。
本日の米国市場でエヌビディアが下げたとしても、それはある程度織り込んでいる。国内半導体株も1日を通してみれば大きく崩れたわけではない。それだけに、あすは反発が期待される。38000円より下には75日線(37897円、21日時点、以下同じ)や52週線(37760円)が控えているが、一段安となってこれらを割り込んでしまうようだと、売りが売りを呼びやすくなるため注意したい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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