本日のロンドン為替市場のユーロドルは、9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値を見極めて、10月17日の欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げの可能性を探る展開となる。
また、イスラエルとヒズボラとの対立が激化して中東の地政学リスクが高まる可能性には、引き続き警戒しておきたい。
ラガルドECB総裁は、昨日のブリュッセルの欧州議会で、利下げ気運が高まっていることを強く示唆した。「最近の動向はインフレ率が速やかに目標に戻るというわれわれの自信を強めている」と述べ、「10月の次回政策会合で、それを考慮に入れる」と明言した。
本日は、デギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁、ナーゲル独連銀総裁、レーン・フィンランド中銀総裁の講演でも、利下げへの言及に注目しておきたい。
18時に発表される9月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値は前年比+1.8%と予想されており、8月の同比2.2%から伸び率が鈍化し、インフレ目標2.0%を下回ることが見込まれている。
また、9月の仏・独・ユーロ圏の製造業PMI改定値の下方修正の可能性にも警戒しておきたい。
ポンドドルは、9月英製造業PMI改定値(予想:51.5)を見極めることになる。
市場では、11月の金融政策委員会(MPC)で政策金利を4.75%に引き下げる見通しが強まっており、9月英製造業PMI改定値が下方修正された場合は、利下げ観測が高まることになる。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1214ドル(9/25高値)
・ユーロ円:161.92円(9/26高値)
・ポンドドル:1.3434ドル(9/26高値)
・ポンド円:193.33円(9/24高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.1033ドル(日足一目均衡表・雲の上限)
・ユーロ円:158.11円(9/30安値)
・ポンドドル:1.3218ドル(日足一目均衡表・基準線)
・ポンド円:190.89円(日足一目均衡表・雲の下限)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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