本日のNY為替市場でのドル円は、多数予定されているイベントを確認しつつ、引き続き中東情勢に左右される展開が予想される。
まずイベントについて確認すると、経済指標ではNY序盤に新規失業保険申請件数が発表される。市場予想は21.5万件と前回21.9万件を小幅に下回る見通し。雇用状況が金融政策を読むうえでのポイントの一つであることを踏まえると、結果を受けてドル円が上下に動かされる可能性がある。そのほか、4月フィラデルフィア連銀製造業景気指数、3月米鉱工業生産なども発表予定となっており、こちらも目配りが必要だろう。
要人発言では、ウィリアムズ米ニューヨーク連銀総裁やミラン米連邦準備理事会(FRB)理事の発言機会が予定されている。共に米連邦公開市場委員会(FOMC)投票権を有している。ウィリアムズ総裁は今月に入り、「インフレと景気減速のリスクが高まっている」「イラン戦争により、インフレ率は上昇する見込み」などと発言しており、変化がないか確認しておきたい。ハト派のミラン理事については先月末に「インフレ期待はまだ高い原油価格の影響を受けていない」などと発言しているが、ハト派姿勢を維持しているか注視したい。
なお、20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議や国際通貨基金(IMF)・世界銀行の春季会合と関連イベントが開催中ということもあり、米国以外にも要人発言が相次いでいる。主なものだけでも、NY序盤にはシュナーベルECB専務理事、中盤にはレーンECB専務理事兼チーフ・エコノミストやテイラー英中銀金融政策委員会(MPC)委員、その後はビルロワドガロー仏中銀総裁やナーゲル独連銀総裁の発言機会など、多数予定されている。米国のイラン攻撃により1カ月以上原油価格は大幅高となる中、インフレや景気の見通しについての見解を確認しておきたい。
市場の関心を集める地政学リスクについては、米・イラン間の和平期待を背景に日経平均が史上最高値を更新したものの、楽観視は禁物だ。当初本日とされていた「第2回和平協議」について、協議の仲介を行っているパキスタン外務省の報道官は「日程は未定」と発言している。協議の行方が不透明化し、両国間で再び緊張が走るようならば、投資家心理の冷え込みとともに「有事のドル買い」が再燃する恐れと共に、足元では92ドル台で推移しているWTI原油先物が再び騰勢を強める展開も想定される。引き続き関係者の動向を注視していく必要がありそうだ。
想定レンジ上限
・ドル円は、13日高値159.86円
想定レンジ下限
・ドル円は、現時点での本日安値158.27円
(川畑)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
