本日のNY為替市場のドル円は、先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)で唯一人0.25%の利下げを主張していたボウマン米連邦準備理事会(FRB)理事の講演を確認した後は、9月米消費者信頼感指数(予想:104.0)や9月米リッチモンド連銀製造業景気指数(予想:▲12)を見極めていく展開が予想される。
タカ派のボウマンFRB理事は、FOMCの後、「米国経済は堅調で、労働市場は完全雇用の状態だ。インフレ率は依然として目標値を上回っている。大幅利下げの決定は早計な勝利宣言と解釈されるリスクがある」と述べ、根強いインフレへの懸念を示していた。
9月米消費者信頼感指数(予想:104.0)では、FOMCで労働市場の回復に軸足が置かれたことで、雇用情勢を示す労働市場格差(「職が十分」と「就職が困難」の差)などに注目しておきたい。
パウエルFRB議長は、FOMC後の記者会見で、「インフレ上昇リスクは減少し、労働市場減速リスクは上昇した」と述べていた。
今週の最重要の経済指標は、週末に発表される米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注視している8月分のPCEデフレーターであることで、本日発表される米経済指標に対する反応は限定的だと思われる。
8月のPCEデフレーターの予想は前月比+0.1%、前年同月比+2.3%と見込まれている。前年比は2021年序盤以来の低い伸びで、FRBのインフレ目標2.0%を若干上回る水準となっている。
・想定レンジ上限
ドル円の上値目処(めど)は、145.57円(9/4高値)
・想定レンジ下限
ドル円の下値目処(めど)は、143.17円(9/23安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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