本日のロンドン為替市場のユーロドルは、明日からの米連邦公開市場委員会(FOMC)を控えて動きづらい展開が予想される中、複数のECB高官の講演を見極めながら、10月欧州中央銀行(ECB)理事会での追加利下げの可能性を探る展開となる。
先週のECB理事会では、予想通りに中銀預金金利の0.25%の利下げが全会一で決定された。しかし、声明では、「金利の特定の道筋を約束することはない」と改めて表明されたことやラガルドECB総裁が「金利の低下軌道は明白だが、金利の道筋は事前に決定されていない。10月の会合については一切約束されていない」と述べたことで、短期金融市場での10月の利下げ確率がやや低下している。
さらに、ラガルドECB総裁は、「景気が大きく悪化した場合は10月の利下げを検討することを辞さないが、包括的な情報が入手できるのは12月会合だ」と念を押している。
レーンECB専務理事兼主任エコノミストは、インフレ率2%への回帰はまだ「確実」ではないと述べており、本日の講演でも同様のタカ派的な見解が予想される。
本日は、ハト派のパネッタ伊中銀総裁や9月の利下げを示唆していたハト派のデギンドス欧州中央銀行(ECB)副総裁による10月利下げに前向きな見解を受けたユーロの動向に注目しておきたい。
また、ウクライナ情勢や中東情勢の関連ヘッドラインには引き続き警戒しておきたい。
想定レンジ上限
・ユーロドル:1.1155ドル(9/6高値)
・ユーロ円:157.18円(9/13高値)
想定レンジ下限
・ユーロドル:1.0950ドル(8/15安値)
・ユーロ円:154.42円(9/5安値)
(山下)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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