ドル/円、1週間ぶり高値水準…156円台へ上昇なるか
東京市場のドル/円は、底堅い展開。序盤に公表された「日銀主な意見」がややタカ派と受け止められたことで一時155.13円前後まで弱含みました。しかし、その後は155.70円台へ切り返すなど堅調推移が続いています。欧州市場でも米長期金利がじり高となり1週間ぶりの高値155.80円台まで上昇しています。
<4月日銀会合主な意見(一部内容)>
・金利のパス、市場に織り込まれているよりも高いものになる可能性
・長期国債の買い入れ、どこかで削減の方向性を示すのが良い
・物価目標達成時の不連続かつ急激な政策変更のショック抑制のため、緩やかな利上げで緩和度合いの調整も選択肢
・見通しの確度の高まりに合わせ、適時適切に政策金利引き上げていくことが必要
・円安を背景に基調的な物価上昇率上振れが続く場合、正常化のペース速まる可能性十分ある
足元のドル/円は、先週高値160.20円台から安値151.80円台への下落幅に対する半値戻しの水準156円台を視野に入れた相場展開となっています。仮に突破した際には61.8%戻しの157円台前半がターゲットとなるでしょう。なお、今夜は米新規失業保険申請件数の結果に注目です。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
5/9(木)
20:00☆BOE政策金利
20:00☆MPC議事録
20:00☆BOE金融政策報告
20:30☆ベイリーBOE総裁記者会見
21:00 メキシコ4月消費者物価指数
21:15 チポローネECB専務理事講演
21:15 デギンドスECB副総裁講演
21:30☆米新規失業保険申請件数
25:15 ピル英MPC委員講演
26:00 米30年債入札(250億ドル)
27:00 デイリー米サンフランシスコ連銀総裁講演
28:00☆メキシコ中銀政策金利
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:ドル円、CFD銘柄の解説を月~木の20時ごろからライブ配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、最新の市況解説を行うため、平日月曜から木曜まで20時ごろからライブ配信しています。FX初心者向けにFXやCFDの基本的な説明、また米ドル円を中心にここまでの相場の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。配信の後半では、ドル円の短期見通しや、S&P 500や金(ゴールド)などCFD銘柄のチャート分析も行っています。配信は、YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
宇栄原 宗平(うえはら・しゅうへい)
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか!』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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