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【見通し】株式明日の戦略-反発も4万円には届かず6週ぶり反落、来週は為替動向に一喜一憂か

8日の日経平均は4日ぶり反発。終値は90円高の39688円。米国でエヌビディアなど半導体株が大幅高となったことを受けて、寄り付きは200円を超える上昇。ただ、前日に大幅安となったこともあり、場中の値動きは不安定となった。

 開始直後に値を消してマイナス圏に沈んだが、すぐに切り返すとしばらく強い基調が続いた。上げ幅を400円近くに広げて節目の40000円に接近したところでは上値が重くなり、11時から13時辺りまでは39900円近辺でもみ合った。13時台に入ると急速に上げ幅を縮め、14時台半ばには前日終値に接近。ここではマイナス圏入りは回避して盛り返し、2桁の上昇で取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で6兆3900億円。メジャーSQ日で商いは高水準となった。業種別では建設、銀行、電気・ガスなどが上昇した一方、陸運、空運、輸送用機器などが下落した。上方修正を発表した内海造船がストップ高。半面、足元で騰勢を強めていたさくらインターネットが、買い先行もマイナス圏に沈むと終盤にかけては売りが加速。20.9%安と大きく値を崩した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1118/値下がり489。米国では長期金利が低下したが銀行株の動きが良く、みずほFGが5%を超える上昇。富山第一銀やいよぎんHDなど地銀株にも買いが入った。証券会社のリポートなどを手がかりに鹿島や大林組など大手ゼネコンが大幅高。ポケトークの新規上場観測が報じられたことを受けて、ソースネクストがストップ高比例配分となった。東京エレクトロンが場中に萎んだものの上昇。前場では強く買われて全体をけん引するような動きを見せた。

 一方、レーザーテック、アドバンテスト、ソシオネクストなど半導体株の多くが上昇スタートから失速してマイナス圏に沈んだ。一段と円高が進んだことからSUBARU、いすゞ、スズキなど自動車株の多くが大幅安。京成電鉄はOLC株の売却に伴い通期の純利益見通しを大幅に引き上げたが、営業利益見通しの引き下げが嫌気されて8%を超える下落となった。週末で手じまいが意識されたか、日本ラッド、住石HD、ブランディングテクノロジーなど直近で人気化していた銘柄に、ストップ安まで売り込まれるものが散見された。

 日経平均は4日ぶり反発。4万円に乗せられず、後場に失速したのは物足りなかったが、流れが悪くなった局面でもプラス圏を維持しようとする動きは見られた。プライムでは値上がりが値下がりの倍以上あり、売り急ぎは抑制されている。円高は警戒材料ではあるが、きょうは建設、銀行、電力・ガスなど内需系の業種に資金が向かった。内需も裾野は広く、ニトリHDなど円高基調が強まる際に買われる銘柄もある。日銀の政策修正・変更時期が早まるようなら、金融株が注目を集めやすくなる。日本株全体での過熱感を削ぐという点では、物色の矛先が変わることは悪い話ではない。来週は為替にらみの様相が強まると思われるが、仮に円高が進んだとしても、それが日本株売りにつながるとは限らないということは意識しておきたい。


【来週の見通し】
 一進一退か。翌週に日銀金融政策決定会合(3/18~19)とFOMC(3/19~20)が控えており、手がけづらさが意識される週になる。日銀が4月ではなく3月にマイナス金利を解除するとの見方が浮上しており、日銀関連のニュースや為替に振り回されそう。一方、FOMCでは政策金利の据え置きが濃厚であることから、米国株は相対的に落ち着いた動きになると思われる。米国では2月の消費者物価指数(CPI)や生産者物価指数(PPI)など注目指標の発表があるが、3月FOMCの結果がある程度読めている状況下では、仮に指標が強く米長期金利が上昇したとしても、米国株へのネガティブな影響は限定的となるだろう。強弱材料が混在する中、方向感が定まらないと予想する。


【今週を振り返る】
 軟調となった。日経平均は週明けの4日に3桁の上昇となり、40000円台に乗せた。到達感から5日と6日は小幅に下落したが、終値では40000円を上回った。7日は米国株高を受けて一時40400円台まで水準を切り上げたものの、早期のマイナス金利解除観測が浮上して為替が円高に振れたことから急失速。一転、39500円台まで水準を切り下げ、500円近い下落となった。8日は押し目買いが優勢となったものの、40000円近辺では戻り売りに押されて、週間では下落した。日経平均は週間では6週ぶりに反落し、約221円の下落。週足では6週ぶりに陰線を形成した。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ