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【見通し】ロンドン為替見通し=ユーロドル、方向感探る展開か 今週の重要イベントを控え

今週は週半ばにパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言、7日には欧州中央銀行(ECB)理事会とラガルドECB総裁の定例会見、そして週末には米雇用統計が予定されている。重要イベントを控えるなか、本日のユーロドルは1.08ドル台を中心に方向感を探る展開となりそうだ。

 本日はユーロ圏の重要な経済指標の発表はなく、欧州昼過ぎにホルツマン・オーストリア中銀総裁の講演が予定されているのみ。ECB理事会の前のQuiet period(いわゆるブラックアウト期間)に入っているものの、この取決めに強制力はないため、ホルツマン総裁が金融政策について言及する可能性はある。タカ派として知られる同総裁でもあり、市場の利下げ観測をけん制する発言が出てもおかしくはないだろう。逆に、もしインフレ鈍化基調を認めるようであれば、ユーロ圏金利の先安観の強まりからユーロの重しとなるかもしれない。

 なお、先週発表されたユーロ圏の2月消費者物価指数(HICP、速報値)は2.6%と予想を0.1ポイント上回ったが、2カ月連続の減速となった。5カ月連続の2%台でもあり、ECBの掲げるインフレ目標2%が視野に入っている。ただ、「7日のECBは4会合連続の据え置き決定」という市場の見方に変わりはない。注目ポイントの1つは、新たに発表される物価見通し。前回12月時点では、ユーロ圏の25年インフレ率は2.1%とされていた。

 ほか、欧州序盤にはトルコとスイスから2月消費者物価指数(CPI)が発表予定。トルコは前年比65%超えが予想され、スイスは前月比では前回から若干上振れが見込まれている。トルコの高インフレはサプライズではないものの、中銀が政策金利引き上げを停止したため、リラの買いづらさには繋がるだろう。スイスのほうは、どちらに転んでも動意に繋がりづらいか。

想定レンジ上限
・ユーロドル、1月25日高値1.0902ドル
・リラ円、2月26日高値4.87円

想定レンジ下限
・ユーロドル、2月19・20日安値1.0762ドル
・リラ円、昨年12月28日につけた過去安値4.74円


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ