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【見通し】株式明日の戦略-終日軟調で週間でも下落、FOMCを波乱なく通過できるかが焦点に

26日の日経平均は大幅反落。終値は485円安の35751円。米国株の上昇を好感できず、200円超下げて始まった。決算を発表した米インテルが時間外で急落したことが嫌気されたようで、半導体株を中心に大型ハイテク株が軒並み大幅安。開始早々に節目の36000円を割り込むと、他の多くの銘柄にも売りが広がった。前場では400円超下げたところでいったん売り圧力が和らいだが、後場には一時下げ幅を500円超に拡大。35600円台に突入した。14時以降は下げ渋ったものの、戻りは限定的。500円近い下落となり、36000円を大きく下回って取引を終えた。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆5000億円と商いは膨らんだ。業種別ではプラスはゴム製品のみで、鉱業や医薬品が相対的に値を保った。一方、海運、銀行、精密機器などが大きめの下落となった。TBSホールディングスとの資本業務提携を発表した松竹が4%を超える上昇。反面、TBSの方は4%を超える下落と、リリースを受けた株価には明暗が分かれた。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり321/値下がり1294。大型株はほぼ全滅となる中、キーエンスが逆行高。売買代金上位では証券会社の目標株価引き上げなどがあった霞ヶ関キャピタルが9%超上昇し、上場来高値を更新した。決算を材料に東邦チタニウム、小松ウオール工業、日置電機が急伸。上方修正や増配を発表した未来工業がストップ高となった。

 一方、アドバンテスト、ディスコ、レーザーテックなど半導体株が軒並み大幅安。村田製作所、ローム、京セラなどハイテク株も多くが強めの下落となった。川崎汽船など海運株も弱く、売りがグロース株だけにとどまらなかったことは全体の警戒ムードを高めた。米長期金利低下に伴い為替はドル安・円高に振れたことから、トヨタ、日産自、スズキなど自動車株も全般軟調。NECと日立が保有株を売却すると伝わったルネサスが7%を超える下落となった。

 日経平均は大幅安。大きく下げて始まった後も押し目買いは盛り上がらず、下値模索が続いた。本日の米国株がインテルを理由に下落することを先んじて織り込んだことが背景にあったと思われるだけに、週明けは反発が期待される。ただ、反発しなかった場合には、短期的にはここまでの強い上昇に対する反動が出てくるとみておいた方が良い。値幅で一気に調整するなら25日線(34626円、26日時点)辺りまでの下げはあっても不思議はない。一方、頭打ち感も出てきているだけに、その見方を否定するような強い上昇が見られれば、再度の踏み上げ相場突入もあり得る。まずは週明けに36000円台を回復できるかが注目される。


【来週の見通し】
 波乱含みか。30日(火)~31(水)のFOMCが大きな注目を集める。今回は政策金利は据え置かれる公算が大きいが、波乱なく通過できるかどうかが焦点となる。早期利下げ期待が高まるようなら、米国主導のリスクオン相場の到来も期待できる。ただ、足元で米国株は高値圏で推移しており、FOMCが利益確定売りを誘うイベントとなる可能性も十分ある。2月相場に突入することから、金曜2月2日には米国の雇用統計が発表される。FOMCが米国株の売り材料となった場合、直後に出てくる雇用指標を前にしては警戒ムードが高まるだろう。また、日米ともに決算発表が本格化する。国内ではレーザーテック、アドバンテストなど、米国ではマイクロソフト、アップルなど、注目度の高い企業の決算が連日で出てくる。個別株だけでなく、長期金利や為替もボラティリティが大きくなると見込まれる中、振れ幅の大きな日々が続くと予想する。


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ