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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、12月インフレ指標に注目

◆ポンド、英国の12月インフレ指標に注目
◆ポンド、賃金データも英金融政策を見通すうえで重要
◆加ドル、12月CPIを注視、4月会合への影響度を探る

予想レンジ
ポンド円 182.50-189.50円
加ドル円 107.50-111.50円

1月15日週の展望
 ポンドは17日発表の12月英インフレ指標が注目材料となる。結果を受けて英中銀金融政策委員会(MPC)に対する市場の思惑に変化があれば、ポンド相場の動意にも繋がるだろう。

 前回の11月消費者物価指数(CPI)は前年比3.9%と市場予想を0.5%も下回り、2021年9月以来の低い伸び率を記録した。英中銀が注視するコアCPIも前年比5.1%と、こちらは22年1月以来の水準まで減速。インフレが想定以上に鈍化していたことを受け、昨年末にかけて市場では今年の利下げを意識する動きが強まった。ただ、年明けからは米国で金利低下への過度な期待が後退したことにも影響され、英中銀の利下げ幅に対する織り込み度は縮小している。昨年末は優勢だった「遅くとも5月MPC(今年3回目の会合)で0.25%引き下げ開始」という見方は、足もとでは「据え置き」とほぼ半々の可能性となってきている。今回のCPIが5月会合にどのような影響を与えるか、注意深く見る必要があるだろう。 

 英インフレ指標の前日16日には雇用関連の指標が発表予定。こちらも、英金融政策を見通すうえで重要視される賃金データに市場の関心が集まるだろう。前回8-10月期の「ボーナスを除く平均賃金」は前年比7.3%と、上昇率は一部市場が見込んでいた水準よりも鈍化した。それでも高水準ということに変わりがないなかで、今回9-11月期で減速が進むかがポイントとなるだろう。金融当局者は賃金データの高止まりを警戒しており、結果次第では翌日の英CPI発表の前にもポンドは値幅を伴った動きを見せるかもしれない。

 加ドルは16日発表の12月CPIの結果を注視。11月分は前年比3.1%と前回から横ばいだったが、市場は6月以来の3%割れを予想していた。カナダと経済的な結び付きが強い米国も足もとでインフレ減速が一服しており、カナダCPIも上振れを見込む向きが増えつつあるようだ。今年最初となるカナダ中銀の金融政策決定会合は24日だが、政策金利は5.00%で据え置きがほぼ確実視されている。市場の関心事は、利下げ織り込み度が若干低下しつつある4月会合に対する12月CPIの影響度だろう。

 また、株式相場を受けたリスクセンチメントや、能登半島地震で日銀の政策修正が後ずれするとの見方が今後も強まるかなども対円の動向を左右することになりそうだ。

1月8日週の回顧
 ポンド円は週前半、前週末に上昇した反動から182円後半まで売り戻されたが、売り一巡後は切り返しの動きに。5日の高値水準184円前半を超えると上げ足を速め、一時186円台乗せとなった。日経平均の大幅上昇や日銀による金融正常化が遅れるとの観測で円売りが強まっている。また、ポンドドルは1.26ドル後半で下げ渋り、1.27ドル台を中心に取引きされた。

 加ドルは対円では107円前半まで売り先行も、株高や原油先物の反発を支えに109円前半まで上昇した。対ドルでは米CPI上振れをきっかけに一時1.34加ドル前半まで加ドル安に傾いた。(了)


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ