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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、金利先安観の程度を見定め

◆ポンド、日米英の金融政策に対する思惑で上下
◆ポンド、英金利先安観の程度を見定め
◆加ドル、カナダ金利低下は重しも日銀の政策修正後ずれの可能性が支えに

予想レンジ
ポンド円 180.00-187.00円
加ドル円 106.00-110.00円

1月8日週の展望
 ポンドは、英国だけでなく日米の金融政策に対する思惑で上下する展開となりそうだ。英国発で動意付きそうな材料は週末12日の11月鉱工業生産や月次国内総生産(GDP)まで待たねばならず、週前半は5日発表の12月米雇用統計を受けた流れが続くことになる。市場では、すでに昨年から、米連邦準備理事会(FRB)見通しよりも前のめりで米金利低下を織り込んできた。米雇用データ後のリスクとしては、先走った分の反動に金利市場が振れた場合かもしれない。

 日銀の金融政策は先行き不透明感が増している。年明けに能登半島を襲った大地震による被害を受け、市場では日銀による早期のマイナス金利解除観測が後退。依然として地震の被害状況を見極める必要はあるものの、金融正常化に簡単には舵を切ることはできない雰囲気が広まるようであれば、ポンド円を売りづらくなるのは確かだろう。

 また、英中銀が今年最初に金融政策委員会(MPC)の結果を公表するのは2月1日。会合に影響を与えそうな英賃金データや12月消費者物価指数(CPI)などの発表は今月半ばに予定されている。昨年後半にかけてのインフレ鈍化を背景に短期金融市場では「5月MPCから利下げが開始」との見方が優勢だ。5月を含む12月までの6会合中、最低5会合での0.25%引き下げ実施が織り込まれている。今後は、この金利先安観の程度を見定めることになりそうだ。

 加ドルも日米カナダの金利動向に左右されそうだ。9日にカナダの11月貿易収支や住宅指標が発表されるものの、相場へのインパクトは弱い。そうなると、米雇用データや12月カナダ雇用統計の結果を受けたセンチメントが長引くことになるかもしれない。

 カナダ中銀(BOC)の2024年第1回目の金融政策決定会合は24日。その1週間ほど前に12月CPIが発表予定だ。カナダも金利低下圧力が強まっており、今のところ「今年3回目となる4月会合から利下げサイクル開始」が有力視されている。短期金融市場では、4月から秋口までの4会合連続で0.25%引き下げを織り込み、年末までに更にもう1度の利下げもあり得るという予測だ。加ドル円にとってカナダ金利の低下基調は重しだが、日銀の政策修正の後ずれの可能性が支えとなり、綱引き状態のなかで方向感が掴み難い状況だ。

1月1日週の回顧
 年明けのポンド円は178円後半まで下落した。能登半島地震や欧米株安を受けたリスク回避の動きが先行。もっとも下値の堅さを確認すると一転上昇した。大地震による被害で、「日銀が早期にマイナス金利を解除できない」との見方から円売りが進んだ。週後半には183円後半まで上げ幅を拡大している。ポンドドルは1.26ドル前半から反発も、1.27ドル前半では伸び悩んだ。

 加ドル円も上値重く始まったが、106円前半の200日移動平均線が支持水準として働いた。その後は円安の流れに沿って、108円半ばまで加ドル買い円売りが進行。加ドルは対ドルで1.32加ドル前半から1.33加ドル後半まで加ドル安に振れた。(了)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ