大納会29日の日経平均は続落。序盤に強く買われて終盤には強く戻したが、場中の大半は弱かった。前場がさえない動きとなって年初来高値更新期待がはく落した上に、指数寄与度が大きいファーストリテイリングの弱さが目立つ状況では、大納会でもご祝儀買いは入りづらかった。
それでも年間では約7369円高と大きく上昇した。上昇率は28.2%。年初来安値の25716.86円は大発会の1月4日につけた。年初来高値は7月3日につけた33753.33円。11月や12月には取引時間中にこれを何度か上回る場面があった。
TOPIXは25.1%高と、上昇率でやや日経平均を下回った。マザーズ指数から名称変更したグロース250指数は3.3%安とマイナス。REIT指数も4.6%安とマイナスで、これらは世界的な長期金利の上昇が逆風となった。
業種別では全33業種中、32業種が上昇。上位5業種は上から鉄鋼(+51.0%)、海運(+47.1%)、卸売(+38.6%)、輸送用機器(+38.0%)、鉱業(+36.4%)、下位は下から医薬品(-1.1%)、空運(+6.4%)、繊維(+8.4%)、非鉄金属(+8.5%)、水産・農林(+9.6%)となった。28業種が10%以上上昇しており、うち12業種が30%以上上昇した。
【来週の見通し】
堅調か。2024年は木曜からスタートし、立ち合いは2日。金曜1月5日に米12月雇用統計の発表があり、翌週月曜の8日は休場というスケジュールとなる。大発会の1月4日は休場の間の海外市場や為替の影響を大きく受けることになる。米国株は2023年最終週に3指数がそろって年初来高値を更新しており、早期の利下げ期待から2024年もしばらくは強い状況が継続すると思われる。米雇用統計の結果次第ではリスクオンに弾みがつく可能性もあることから、第1週に米国株が大きく崩れる可能性は低い。日本株にとっては円高が進むケースがやっかいだが、その場合、米長期金利が低下する公算が大きく、このことは米国株の上昇を後押しする。日本も新NISAが始まることで証券市場の活性化が期待される。年始は総じて売りを出しづらい地合いが醸成されると予想する。
【今週を振り返る】
堅調となった。年内最終週で材料難ではあったが、米国株の強い基調が崩れず、楽観ムードの強い地合いが続いた。日経平均は27日まで4日続伸。27日には33700円台まで上昇し、年初来高値を上回る場面もあった。ただ、ここで高値を更新できなかったことから、28日、29日は連日で下落。米国の長期金利が低下した際にドル円が円高に振れたことも上値を抑える材料となった。前半の貯金が大きく、週間では上昇。日経平均は週間では3週続伸し、約295円の上昇。週足では3週連続で陽線を形成した。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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