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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、対ドルでは底堅い

◆対円では、日銀金融政策決定会合と植田日銀総裁の会見次第
◆ポンド、対ドルでは底堅い動きを予想
◆加ドル、米金融政策への優位性は限定的

予想レンジ
ポンド円 178.00-186.00円
加ドル円 104.00-109.00円

12月18日週の展望
 今週で主要国の中銀は年内の金融政策会合を終えて、残すは来週の日銀金融政策決定会合のみとなっている。日銀の政策決定をめぐる憶測で円相場は神経質な動きが続いているが、クリスマス休暇を迎え市場の流動性が低下するなか、来週の日銀会合と植田日銀総裁の会見次第では、値幅を伴った動きが見込まれる。

 イングランド銀行(英中銀、BOE)は今週の会合で市場予想通りに政策金利を5.25%に据え置いた。決定は6対3と前回同様に3人が利上げを主張した。また、インフレ抑制のためには「十分に景気抑制的な金利が十分な期間が必要」とのガイダンスを維持し、来年の利下げを示唆した米連邦公開市場委員会(FOMC)と違って、高めの金利を長期化させる方針を堅持した。インフレ率の短期的な見通しについては「11月時点での予想よりやや低い」とし、「賃金上昇率は下振れ」との見解を示す一方で、政府推奨の最低賃金の引き上げ計画にも言及して上振れリスクも指摘した。ベイリーBOE総裁は、インフレ退治は「まだ道半ば」と強調し、「市場の早い段階での利下げ憶測は時期尚早」と述べた。BOEのタカ派寄り姿勢がポンドの支えとなりそうだが、10月GDPは前月比で3カ月ぶりのマイナスになるなど、根強い景気減速への懸念で上値も重い。政策イベントを通過し、ポンドは底堅い動きが予想されるが、来週は11月の消費者物価指数(CPI)や小売売上高などの発表が予定されている。結果がBOE政策見通しの憶測につながる相場展開が続きそうだ。

 加ドルは原油相場のさえない動きが重しとなりそうだ。カナダ中銀(BOC)は依然として利下げに踏み込んでおらず、追加利上げの可能性を残している。加ドルの下押し局面での値幅は限られそうだが、米連邦準備制度理事会(FRB)と比較して政策見通しに優位性があるとはいえず、対ドルでの大幅上昇は期待できない。足もとで原油相場は米国の増産基調と中国景気の回復ペース鈍化懸念で大きく上昇に転じる可能性は低く、産油国通貨である加ドルにとっては引き続き上値を圧迫する要因となりそうだ。来週、加国内では11月CPIや、10月GDP、小売売上高など複数の注目指標の発表が予定されている。10月のCPIはBOCが重視する中央値とトリム平均値がともに前年比3%台まで伸びが鈍化し、市場では来年早い段階での利下げを織り込む動きが強まったが、BOCの12月会合後に行き過ぎた利下げ観測に修正が入っている。BOCの政策姿勢が焦点となる相場展開が続くなか、11月CPIの結果が注目されている。

12月11日週の回顧
米国のFOMCで来年の利下げに言及し、全般ドルが重い動きとなった。BOEのタカ派姿勢継続を支えにポンドドルは1.28ドル手前まで上昇し、ポンド円は178円前半から181円半ばまで持ち直した。ドル/加ドルは1.34加ドル割れまで加ドル高となったが、加ドル円はドル円の大幅安につられ一時104円後半まで下押した。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ