
パウエル議長は、9日の国際通貨基金(IMF)イベントで行った講演の準備原稿で、インフレ次第では一段の引き締めをためらわない姿勢を示した。FRBはインフレ率を2%に低下させるような金融政策スタンスを表明しているが「そのようなスタンスを達成できたと確信しているわけではない」と述べた。同日のNY債券市場で、米長期金利の指標となる米10年債利回りが再び上昇に転じた。
9日の米株式相場はダウ平均が続落し、ハイテク株主体のナスダック総合は10営業日ぶりに反落した。パウエル氏の発言がタカ派寄りと受け止められ、テック株を中心に売りが出た。同日の香港株の米国預託証券(ADR)は、大型ネット株のアリババ集団(09988)と美団(03690)、金融株のAIAグループ(01299)、中国建設銀行(00939)、中国平安保険(02318)、自動車株のBYD(01211)が香港終値を下回った半面、英金融大手のHSBC(00005)が上回って終えた。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ