今晩は神経質な展開か。昨日は連日の上昇による利益確定売りが重荷となり、ダウ平均は0.12%安と8日ぶりに反落した。一方、米長期金利の低下を支えにハイテク株に買いが入り、S&P500は0.10%高、ナスダック総合は0.08%高と小幅に上昇した。S&P500は8日続伸、ナスダック総合は9日続伸となり、ともに2011年11月以来の連騰となった。
今晩の取引ではIMFが主催する討論会でのパウエルFRB議長の発言に注目。3日に発表された米10月雇用統計では非農業部門雇用者数が市場予想を下回ったほか、8月分と9月分の雇用者数が下方修正された。雇用の減速を示唆する結果を受け、今回の討論会で議長がタカ派姿勢を弱めるようなら、追加利上げ観測が一段と後退し、それを好感した買いが入りそうだ。一方、追加利上げの継続を示唆する発言が行われた場合、失望売りが出るだろう。米長期金利は上昇に転じ、ハイテク株を中心にリスク回避の売りが強まる展開が警戒される。
今晩の米経済指標・イベントは、新規失業保険申請件数、継続失業保険受給総数、パウエルFRB議長がIMF主催の会議討論会に参加など。決算発表は寄り前にタペストリー、ウェストロック、引け後にイルミナ、ホロジックなど。(執筆:11月9日、14:00)
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ
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